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163. お洒落も飛び級の中国

中国の経済成長は凄まじく、
ちょっと前は自転車ばかりだった北京の道は、
バイク、軽自動車をとびこえて、
高級車が所狭しとばかりに走っています。

ところで先日、中国の色彩コーディネートの会社を訪れました。
日本に留学して色彩について学び、
ファッションで生計をたてると決意して
北京に15年前に戻って来た中国人社長Aさんと知り合ったのです。

Aさんはテレビでも活躍する、
毛先からつま先まで手入れの行き届いた女性社長です。
会社を訪れてみるとビックリ、
北京でもとびきり地価の高い王府井(わんふじん)に
3つのオフィスをかりているのです。
一体、どうやって儲けているんだろう??

聞くところ、主な事業は色彩のプロを育てる学校事業、
そしてVIP顧客のファッションコーディネートだそうです。
北京、上海、シンセンに展開しており、
Aさんの生徒達がそれ以外の都市で独立して、
コーディネーターをしているのだそうです。

ファッションコーディネーター。

アメリカの大統領選を戦う候補者が、
ファッションコーディネーターをやとって、イメージ戦略を練り、
好感度を演出することは聞いた事はありますが、
それが中国にあるというのです。
それも年間4万元(50万円程度)もする契約や
2時間で8000元(10万円程度)のアドバイス料など、
日本ではあまり考えられないようなサービスが
大変受けているというのです。

Aさんいわく、中国のキャリアウーマンや経営者は
とても忙しく仕事をしていて、
お金もたくさんもっているけれども、
これまでお洒落に時間を使う事がなかった。
だから、手っ取り早く人のアドバイスに従った方が利口という事で、
Aさんの会社を訪れるのだそうです。

私も学生時代、来ている服で引け目を感じたり、
位負けした気分にならないよう、
バイトで貯めたお金で高い服や良い服を買い、
自分なりに模索した時期がありました。
今ではそのせいか知りませんが、
どんな服を着ていても、人と比べることはないし、
自分の好みもはっきりしていると思います。

でも、服装ひとつでも、
ある程度勉強の時間がかかる事だと思っています。
日本人はアジアの中でも
ダントツにお洒落なひとが多いと思いますが、
それはそれなりに歴史を経たからだと思うのです。

中国にファッション研鑽の歴史があるわけもなく、
見栄や面子を大切にする中国の国民性がありますから、
その歴史をぐんと縮める必要性、需要があります。
それをやって感謝されているのがAさんの仕事なんだ、
と理解出来たような気がしました。

先進国に追いつけ、追い越せをやっている中国。
どんな業界でもそれをサポートする仕事があって、
他国には余りないような業態も生まれています。

絶世の活動情報 : www.zessei.com


2011年3月4日

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