ガンを切らずに10年延命-関根 進

再開!元週刊ポスト編集長の目からウロコの体験秘話!

第100回
「好きなだけやって、すべての人に愛される」

スローヘルスの会が発行している
「いのちの手帖」には、マクロビオティック玄米菜食法に関する
興味深いエッセイが逐次、掲載されています。
大阪に「ムソー」というマクロビオティック製品を販売している
会社がありますが、そこのメンバーである、
山口徹平さんが、「いのちの手帖」第5号の特集――
「食は運命を変える」に寄稿されています。
山口さんは実に率直に体験談を書いてくれました。その続きです。

               *

食べ物と健康について語る時、こんな体験があります。
10年ほど前、夏休み中の子どもたちを1週間ほど預かり、
丹後半島の北端近くの海辺の古寺をお借りして、
健康学園と名づけた合宿を行ったことがあります。

クーラー、扇風機、冷蔵庫がない中での共同生活。
頭上には真夏の太陽が輝き、
目の前に広がるのは真っ青な海と空。
朝晩涼しい風が吹いて木の葉が揺れ、
緑一色の田んぼの稲がなびきます。

飲み物は常温の水と番茶。
食事は、玄米にみそ汁、
そして少しのおかずという質素なものですが、
マクロビオティック料理のベテラン先生が作る、
心のこもったもので、それが毎食感動するほどおいしい。

テレビもラジオも新聞も何もない不便な暮らしに、
最初は不満そうにしていた子どもたちは、
自然の中で過ごすうちに日に日にたくましくなり、
目が輝きだし、積極的になってくるのがよく分かります。
世話をするスタッフのぼくたちも、
身体中の細胞の遺伝子が次々とオン状態になっていくように、
わずかな睡眠で疲れがとれ、早朝から夜中までの長時間にわたって
動き回ることが苦になりません。

質の良い食事で少食にし、よく噛んで食べ、身体を動かし、
しばし文明から離れて自然の中に身を置くという
生活を続けるうちに、驚くほど健康になり、
感覚が研ぎすまされてくるのです。
その状態で普段の生活に戻ると、
周りの人間の元気のなさが気になり「大丈夫?」と
声をかけたくなるほどなのです。

子どもの頃から見てきた多くの人は、
健康上の問題をきっかけに、
本や講演で食べ物の大切さについて学ぶようになり、
食材や調理や食事の内容を変えて、病気が治ったり、
調子がより良くなったりという人生の転機があり、
そうした努力を持続していくことで、
運命を良い方向にシフトしていくというパターンがありました。

何をもって良い運命なのかといわれると困るのですが、
健康である、身体の調子がすこぶる快適である
ということは極めて重要なことです。
風邪を引いて寝込んだりしただけで、
お金も何もいらないから早く治りたい、と思うわけですから。
健康に毎日暮らすことで味わえる幸福感があってこそ、
何よりも周りを明るくしたいという
サービス精神も出てきます。(略)
穀物の国際的な争奪戦が始まり、
ずいぶん以前から警鐘を鳴らされている食糧危機が
にわかに現実味を帯びてきている時代にあっては、
マクロビオティックの考えやライフスタイルが
ますます重要なものになってくると思います。

50歳を超え、人生の終わりが
小さな染みのような点として見えるようになってから、
時間がますます貴重なものと感じられるようになりました。
より深く生きていくために、もう一度原点に戻って
自分の生き方を再点検したいと思っています。

ぼくの好きな桜沢氏の言葉は
「好きなことを好きなだけやって
そしてすべての人に愛される」です。


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2009年2月24日(火)

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