第267回
人間は食べ物の≪おばけ≫だ?
これから≪元気で長生き≫を志すならば、
医師や言い分や医療産業の喧伝、
テレビなどの≪医術礼賛≫や≪健康食礼賛≫の報道を
ただ鵜呑みにするのではなく、
まず、どうしたら、自分自身の「いのち丸ごと」の
エネルギーを高めることができるのか?
自らの≪生命アップ法≫を考えつつ、
治療設計や人生設計をバランスよく
立てることの方が、この長寿難病時代を
上手に生きる先決の課題だと思います。
とくに≪いのちと食事≫とについて
宇宙生命の秩序から考える
マクロビオティックの考え方が
見直される時代でしょう。
マクロビオティクでは、
いろいろな食べ物を
東洋独自の≪陰と陽≫の相関関係、
さらに生化学に基づく
≪カリウムとナトリウム≫の成分で分析。
もっともバランスに富んだ総合食品が
玄米だと結論づけました。
日本人の体質にあった≪バランス食事学≫
≪人生設計哲学≫として確立したものが、
マクロビオティック玄米菜食法です。
そして、健康と美容のバランスに
最も敏感な若い女性の間で見直され、
いま爆発的な人気を博しているわけです。
というわけで、なぜ、マクロビオティックのすすめる
いかに≪バランス食事学≫が優れているかということを
改めて検証しておきましょう。
「生物は食べ物のおばけだ」といったのは、
マクロビオティック食養生法の始祖・桜澤如一です。
「身土不二の原則」(昭和11年版)という名著で
こう書いています。
<生命は食物の変形である、流れである。
生物は食物のおばけであり(略)
自然に和し、自然に法り(のっとり)、
神代(むかし)ながらの道を生きれば自然に健康は保たれる。
欧米文化の模倣が極端になるに従って(略)
昔の不老長寿の日本は
いまや世界文化国第一の病魔国である(略)>
つまり、食はいのちの源だ――、
身体(からだ)は、
これまでに食べてきたもので作られる、つまり、
人間のいのちとは、あなたが歩んだ
食生活の歴史そのものだ――、
食べ物はからだもこころも運命すら変えてしまうから、
クイズもどきの食事改善で、
治療設計や人生設計が果たせるものではないという、
警告なわけです。
|