ゲーテの国からアジアを見れば・伏見緑

人生を楽しみ、豊かにすごすために

第1回
チャンスを敢えて見ない日本人・
見えてもチャンスを掴まない日本人(1)

銀行勤務時代香港・台湾に通算10年近く勤務して、
すっかり中華圏に溶け込み、仕事も人脈も豊富になり、
仕事で花を咲かそうと思っていた矢先に、
人事部から「台湾での事業を清算した上で帰国するように」
との辞令が出たのです。
当時山一證券倒産に端を発した金融危機の影響を受け、
邦銀の海外事業撤退が相次いでいたのです。
会社清算を進め目途が立ってきたので、
そろそろ帰国の時期かなと覚悟は決めたものの、
現実になるとやはり心が動揺し、
「台湾に残って独立しようか、それとも親方日の丸で帰国しようか」
と悩みながら時間は過ぎて行きました。
帰国が目の前に迫った時、
後任のO君を引継ぎで取引先に紹介して回ることになりました。

顧客引継ぎをする中で、
公私に渡り格別にお世話になったK党の裏の金庫番S氏が、
送別会を開いてくれました。
後任のO君と共に豪華な食事とお酒をご馳走になり、
思い出話に花が咲き、宴たけなわになった時、
S氏から話がありました。

S氏「高橋さん、本当に日本に帰るのか? 
   日本に帰ったら何をするの? 
   これであなたも定年までしがない銀行員だな!
   台湾でこれほど活躍して、
   人脈を築き上げて仕事も業績を上げたのに・・・。
   いいかよく聞けよ、
   台湾人ならこういう時は、
   転勤をチャンスと受け止めて、独立するんだよ。
   帰国して会社員を続けるなんて、
   あなたは典型的な夢も行動力も無い日本人だったんだな。
   見損なったよ!

   いいか、成功する人と普通の人の違いが何だか分かるか?
   人生は平等だ!
   チャンスは万人に平等に来る!
   チャンスが来てもそれがチャンスと分からない人もいる。
   チャンスが来たと分かっていてもそれをつかまない人もいる。

   そこに違いが生まれるだけなんだ!
   あなたは今がチャンスだということも分からないのか?
   それともチャンスだと分かっているけれども
   それを掴まないのか?」

<つづく>





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2007年8月22日(水)更新
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中国株で財産をつくろう-小泉鉄造

■高橋 守 (たかはし・まもる)
海外投資コンサルタント。
1978年一橋大学卒。住友信託銀行勤務時代に香港・台湾に長年駐在し、華僑に幅広い交流を持つ。国際金融、ベンチャー・不動産投資、不動産ファンド等広範な知識と実務経験を誇り、現在は日本とアジア各国を往復し、最新の知識をもとに投資セミナー等を開催している。英語、中国語、広東語、スペイン語に堪能。著書に「人民元で大儲け」「華僑に学ぶお金の哲学 投資のルール」「インド株で大儲け」(あさ出版)などがある。ブログ http://blog.livedoor.jp/max_squash/


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