自腹ゆえに本音、愛するがゆえに辛口。
友里征耶さんの美味求真

第217回
友里征耶の疑問 その2
なぜビールを置かない店があるのか

私はビールが大好きです。
汗をかいた後や風呂から出てからの一杯だけではなく、
冬でも夜は飲んでいます。
そしてこのビールですが、
居酒屋料理でスターターとして「とりあえずビール」
という時だけの物ではないのです。

日本ソムリエ協会も認めていたと思いますが、
ビールも立派な「食前酒」の一つなのです。
つまり、シャンパーニュやスプマンテ、カヴァ、
ドライシェリーなどと同じ位置づけなのですが、
店の中にはこの日本で簡単に仕入れることの出来るビールを
置いていない店があるのです。
「アピシウス」や「トゥール ダルジャン」など
グランメゾン系に見られる傾向ですが、
イタリアンでは青山の「エトルスキー」の1階などでも
そのような方針をとっておりました。

ビールは小売でも300円超ですね。
店で出す場合は、それを安くて600円、
でも最高でも800円くらいに設定するでしょうか。
一般の商取引で考えれば、
粗利が倍などという仕事は考えられませんが、
レストラン業界中には、この粗利では不満と考え、
ビールを取り扱わないようです。

確かにグラスシャンパーニュなどは、安い設定でも1200円、
高い店では2000円近くにしています。
しかし、ノンヴィンの場合、仕入れ値から推測すると
1杯当たりは3〜400円。
3〜5倍で売れるのです。
しかも量はわずか100CC足らず。
絶対額で800円以下、粗利は2倍前後、
しかし量が小瓶にしても300CCでお腹が膨れる。
店としてはアルコールをビールだけで済まされる、
もしくはビールを飲むことにより他のワインを飲まなくなる、
という事を避けたい為に、ビールを置いていないと私は考えます。

売上も上がらず、利益率も他の飲料より低く設定せざるを得ない、
しかし量だけはある。
店に置きたくなくなる気持ちもわかりますが、
もう少し視野を広げて考えてもらいたいものです。

フレンチやイタリアンで堂々とビールを頼むような客は、
場慣れした酒飲みが多いはず。
ビールだけで終わるのではなく、
その後、白、赤ワインと
飲み続ける人の方が多いのではないでしょうか。
ビールを置いたからといって、
飲料の売上が落ちるわけではないと私は考えます。


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