自腹ゆえに本音、愛するがゆえに辛口。
友里征耶さんの美味求真

第236回
ワインの諸々 その12
ビールの中瓶、小瓶について

ワインではなく同じ酒類でありますが今回はビールの話です。
私は自宅で(勿論外でも)ビールを飲む場合は、
極力瓶ビールを飲むようにしています。
生ビールは店にとって原価が安く
利益に貢献するのがいやだ、といった
へそ曲がり的な発想ではなく、
ライトではない濃い目のビールが飲みたいだけです。
そして缶ビールも好みません。
メーカーサイドは、瓶も缶も中身は同じと言っていると思いますが、
私にはどうしてもそうは感じられません。
缶入りという先入観に左右されているからかも知れませんが。

自宅で瓶ビールをケースで取り寄せる場合、
来るのはいわゆる大瓶ですね。
しかし、料理店で瓶ビールを頼んだ場合は、
ほとんどが中瓶、悪くすると和食店に特に多いですが
小瓶の場合があります。
家で飲む場合と違って、人は外出先ではビールを多く飲めないから
中瓶や小瓶を用意しているのでしょうか。
そうでない事は明白ですね。

たまに街場の蕎麦屋さんなどで
大瓶がでてきてびっくりする事がありますが、
大瓶、中瓶、小瓶を扱っている店の
ビールの売値はそんなに違いがないのをご存知ですか。
かなり安くて500円、普通は6〜700円で、
しかしどんなに高くても国産ビールは800円とまりでしょう。

個人で大瓶を購入すると一本辺り3百数十円。
店の仕入れはそれより安いですが、
それでも粗利は300円から400円と
他の酒類、グラスシャンパーニュやグラスワインに比べて
かなり少ない事が想像できます。

そこでビールメーカーが料理店サイドに立って考え出したのが
中瓶、小瓶の発売でしょう。
店での売値は3サイズともほとんど違いがなく、
しかしこれは推測ですが仕入れはしっかり容量にほとんど比例して
安くなっていると考えます。

粗利が増え、瓶自体も小さくて
冷蔵庫への納まりも良い中瓶、小瓶を
こぞって採用する料理店がでてくるのは当たり前の事と考えます。

でも、ここにもエンドユーザーである
一般客のことを考えないという
ビールメーカーのスタンスが見えてしまうのが残念です。
本当のお客は、料理店ではなく一般個人消費者のはずです。


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