自腹ゆえに本音、愛するがゆえに辛口。
友里征耶さんの美味求真

第372回
ここまで払えるか、味満ん 1

六本木の路地を入ったわかりにくい所にあるのですが、
店の前に着いても気がつかず通り過ぎる客が多いかもしれません。
高額なフグ屋にはまったく見えないからです。
予約時、店側は紹介者がいるかの確認をしてきます。
なにも一見客を排除するためではなく、
この店の価格レベルや
カード使用不可のシステムを知らずに突入されて
トラブることを避けるためのようです。

評価本やネットでは東京で最高のフグを、
しかし一番高い価格で出す店となっております。
しかも予約時に一見にはそれとなく支払額をほのめかす用心さ。
初めての客は
どれほどの高級店かと期待に胸を膨らませて訪問するのですが、
実際目の前にあるのは場末の小料理屋かとも思われる外観。
私は絶句してしまいました。

カウンターが10席と5〜6名用の個室が一つの小さな店。
客層は中年以上の男性が主体でしょう。
ほとんどが接待系と考えます。

着席してビールを頼んでから
提示されたお品書きを見て驚いたことが二つありました。
一つは価格。
なんとその品書きには価格が表記されていないのです。
完全な不明朗体系。
コースはなく単品注文制とは聞いておりましたが、
ふぐ刺しもから揚げもちりもいったいいくらなのかわかりません。
二つ目は料理の種類。
ふぐ料理全般のほか、なんと毛蟹、鮑からはじまって鯖味噌煮、
もずく、と居酒屋料理までラインナップされています。
鯖味噌煮とご飯を食べて帰りたい気もしましたが、
そこそこの現金を用意していたので、
フグのフルセットを二人で適当な分量になるよう
お任せで頼みました。
つけ場の若主人と思われる人は、
「うちは全般に量が多いから刺身は1.5人前にする」
と言いましたが、
単価を提示されていない我々には、
1.5も2人前もまったく関係ありません。
「もう腹はくくった、勝手にやってくれ」
の心境となった次第です。

<明日につづく>


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2004年7月21日(水)

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