自腹ゆえに本音、愛するがゆえに辛口。
友里征耶さんの美味求真

第508回
料理評論家、
フード・レストランジャーナリストへの質問状 その2
(株)マスヒロジャパンの業務内容

高名な料理評論家、山本益博氏の
スケジュールや関連業務を中心に行っている
おそらく氏の個人会社だと思うのですが、
立派なHPを見ていたら偶然その業務内容が目に留まりました。

1)料理に関する催事、企画
2)演芸、演劇に関する企画およびアドバイス
3)食品に関する商品開発アドバイス
4)レストラン、ホテルに関するアドバイス
5)上記に関連するメディア出演、インタビュー、講演、講義

とあるのですが、
彼の本職だと思っていた「料理評論」が
どこにも書いてありません。
あるのは食品やレストランなど飲食店業界へのアドバイスと
メディア出演や講演会、催し事に企画物だけです。

こうもはっきり書いてあるということは、
アドバイス料として金銭をレストランやホテル、食品会社から
受け取っているのでしょうが、
その際、マスコミに露出している
料理評論家としてのマスヒロ氏と、
どのように一線を画しているのでしょうか。
どこのレストランの立ち上げに協力した、
この店から相談をうけたのでアドバイス料を貰った、
こんな食品・食材のアドバイスをして対価を得た、
と金額は構いませんが
その内容を開陳する義務があるのではないでしょうか。
そうでなければ、金銭のやり取りをしているレストランやホテル、
食品会社も取材して、
雑誌や週刊誌、著作で評価していると疑ってしまいます。
こんなことはないと信じたいですが、
立ち上げに協力した店、
アドバイスをした店を取り上げているならば、
公平な評価が出来るはずがありません。
また、対価を払った店側も当然手心を期待し、
雑誌や週刊誌での絶賛を望むはずです。
また、アドバイス料を払いながら、
雑誌や週刊誌で取り上げられなかったら、
逆に店側は怒るのではないか。
費用対効果が得られない可能性があるからです。

このような関係は、極端に、しかしわかりやすくいえば、
判事が担当の被告や原告から金銭を貰っている可能性がある、
警察が暴力団にカンパしてもらっているようなものです。
たとえ、アドバイスした店は
雑誌や週刊誌で取扱っていないといっても、
では警察は管轄外の暴力団からカンパしてもらってもいいのか、
ということになります。

李下に冠をたださず、という格言どおり、
疑われることはしないほうがいいでしょう。
料理評論家と名乗らず、
料理店アドヴァイザーと自ら改称するならば、
なんら問題はありません。


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2004年12月17日(金)

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