自腹ゆえに本音、愛するがゆえに辛口。
友里征耶さんの美味求真

第556回
埼玉から出てきてなぜ江戸蕎麦なのか、ほそ川 2

せいろが900円、田舎が1千円と
高額蕎麦屋の平均的な値付けで、
酒肴も千円前後で種類はかなりあります。
さほど冷たく締めていないせいろは、太くて硬めのもの。
新蕎麦だからか香りは充分でしたが、
他店でもみられるただの旨い部類に属するもの。
同じく田舎蕎麦もより太くコリコリ感がありますが、
どちらも傑出している蕎麦とは思えません。

では蕎麦掻はというと、
技量を自慢する蕎麦屋に見られる
湯に浸かっていないタイプのものです。
食感も良いですが、別添えの山葵、海苔、醤油を付けなければ
特別旨みを感じない、つまりやはり傑出したものとは思えません。
店主が移転の理由に挙げたのが穴子への拘り。
築地の穴子を仕入れたかったからと雑誌で述べていた穴子天は、
1400円とかなりのお値段です。
温度自動調節の鍋で168度に設定しているのが
お勘定の時見えました。
生姜、インゲン、玉葱の天麩羅も添えてあり、
焦げ目があって蕎麦屋のレベルでは上の方でしょうが、
皮目が硬すぎて食べにくく、その質にはいささか疑問。
築地は築地でもピンきりです。
上物の穴子を仕入れているわけではないのでしょう。

煮凝り、蕎麦味噌などお酒が進む肴はうれしいですが、
慇懃無礼なスタッフの手際が悪く、
タイミングよく酒が出てきません。
メニューも直ぐに下げたがるのですが、
客がほとんど居ない中でのこの行動にも疑問を持ちました。
1杯分しか出ない蕎麦湯は葛湯のように白くどろどろした物。
蕎麦粉を入れて専用に別に造っているのでしょう。

<結論>
埼玉に在ってこその蕎麦の名店か。
旨い部類ではありますが、どれも傑出しているとは思えません。
ご近所ならばリピートするでしょうが、
電車を乗り継いでわざわざ行く店ではありません。


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2005年2月16日(水)

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