自腹ゆえに本音、愛するがゆえに辛口。
友里征耶さんの美味求真

第758回
ワインの諸々 72
イタリアでなぜシャンパーニュ?

星付きではありませんが、
イタリアのリストランテで泡物を頼もうとしたら、
いの一番にシャンパーニュを薦められたことはありませんか。
中には日本のようにグラス対応していない店もあり、
少人数だとボトルで頼むわけにもいかず、
泡物を諦めなければならない場合もありますが、
しかしなぜ、イタリアでシャンパーニュ?
価格も邦貨に換算すると日本より割高な場合が多々あります。
スプマンテよりシャンパーニュの方を好む客が多いからか、
シャンパーニュの方が高いので売り上げが上げられるからなのか、
真相はわかりません。
稚拙な私の語学力では、
スタッフにその理由を聞くことも出来ません。
とにかく日本でよくみるスプマンテをあまり見かけないのです。

反面、トラットリアなど地元密着型のお店では、
「スプマンテ」と言っても発音が悪いからかまったく通じず、
細かく指定して「プロセッコ」と言わなければ
泡物が出てこなかった。
ヴェネト州の確かスティルもあるようですが、
泡物の代表のはずですが、
アスティほど甘くはないですが、
フランチャコルタや
キリリとしたシャンパーニュといった食前酒に慣れている私は
そう何杯も飲めません。

予算の都合上、
星付きや有名リストランテをはずさなければならなかった
前回の訪問では、
この地元のトラットリアやピッツェリアを多用しました。
地元コテコテ料理がおいしくて日をおかず再訪した店では、
黙っていてもこのプロセッコをただでサービスしてくれましたが、
名も知らない訳の分からない常温保管の数十ユーロの赤ワインが
またおいしく感じたものでした。
「ゴードン ラムゼイ」で安くても1万円前後のワインを頼むより
おいしく感じるワイン、
これもまた「立地の妙」での下駄履き評価なのでしょうか。


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2005年9月18日(日)

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