自腹ゆえに本音、愛するがゆえに辛口。
友里征耶さんの美味求真

第775回
やはり地元のフグは別格、い津み 2

煮凝りは淡い味付け。いくらでも食べられそう。
そして次に出た刺身の味わいに私は驚きました。
この店は2枚引きの牡丹盛りと
東京で一般的な1枚引きの菊盛りとは違います。
しかし、捌き方以外に食材そのものの違いでしょうか、
東京のどの高額店よりもその旨みと歯ごたえを感じました。
ポン酢は辛めですが、
少しだけ刺身につけるとその旨みは余計に引き立ちます。
私にとって今までで一番のフグ刺でした。

追加で頼んだ白子焼きは、思ったより小さく柔らかいもので、
塩が緩く感じましたがまずまず。
から揚げも3片出て量的には充分。しっかり揚げてあり旨い。
天然のフグのアラを使ったちり鍋も充分旨みが出ていました。
15分はかかったでしょうか、
目の前で造る滋味深い雑炊にも満足して価格は3万数千円。
東京ではこの価格では到底巡り合えないレベルのフグ料理です。
お酒も鰭酒1千円と安いのですが、若干温めなのが玉に瑕。
焼酎も1杯5〜600円と私にはリーズナブルに感じました。

後日、赤坂の姉妹店と思われる「い津み」へ訪問。
ホールはなく、掘りごたつ式の個室対応のみ、
女性スタッフが鍋、雑炊を横のテーブルで造る料亭スタイルで
費用は4万円を超えました。
刺身は東京でもレベルが高いと思いますが、
すべてにおいて博多店が上回っていました。

<結論>
白子なし、から揚げ付の天然コースで3万円弱。
すべてが高レベルですが、特に刺身は秀逸です。
HP開設、ネット予約など
観光客向けに営業しているので心配しましたが、
食後感は大変満足。
博多へ行く機会がありましたら、お勧めのお店です。


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2005年10月5日(水)

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