| 第862回グルメ・セレブリティーズって何だ? 3
 ル マンジュ トゥーの再オープン
 大谷浩己氏のお気に入りの一つが「ル マンジュ トゥー」。昨年の「東京最高のレストラン」では、
 移転の計画があるので評価はしなかった、
 と書いてあった記憶があるのですが、
 この「グルメ・セレブリティーズ」にその後が書かれておりました。
 今年6月に休業し、今の地に建て直しした建屋に再び入って
 来年春に再オープンするということです。
 今発売の「東京情緒食堂」には、
 2月下旬オープンと詳しく載っておりました。
 以前私は、都心の一番町あたりに移転するとの情報を得、立地の悪さという「メリット」がなくなるので、
 埋没する可能性があると述べた事があります。
 どのような理由で、移転を踏みとどまったのか知りませんが、
 その英断は良かったのではないでしょうか。
 J.C.オカザワ氏はもう二度とオープンしてくれるな、
 とまでこき下ろしていましたが、
 その願いは天に届かなかったようです。
 もともとは3800円のコース料理が地元に評判であっただけの店。調子に乗って安いこのコースをやめてしまいましたが、
 残ったものは、ただのそれなりの普通のフレンチ。
 「東京最高のレストラン」の執筆陣であった
 犬養さん、大谷さんなどの極端な肩入れがありましたが、
 そんなに谷さんは凄いシェフなんでしょうか。
 「オー・シザーブル」に在籍していたと記憶していますが、
 この業界でそれほどの大物なのかどうか。
 犬養さんや大谷さんといったレベルの人を大事に相手してくると
 シェフとして、彼らが祭り上げたとも思ってしまいます。
 しかし、この本で書かれていたことが本当なら谷シェフの性格も大変です。
 「僕は天才じゃない」という言葉を良く口にするとか。
 一見謙遜に見えますが、本当に謙虚な人なら、
 こんな「天才」という言葉を出して「否定」するはずがありません。
 本人は「天才ではないがそれに近い、才能ある料理人」
 と思っているということでしょう。
 だれが彼を「天才」とヨイショしたのか知りませんが、
 本人も半分その気のなっての勘違い発言。
 こういう事を本に書くこと自体が、
 谷シェフ自身の評判を落とすということがわからない大谷さん。
 谷さんをヨイショするつもりが、
 何様のつもりかと反感をくう結果となったのが皮肉であります。
 今年一年、
 友里のコラムにお付き合いいただきまして有難うございました。
 御礼申し上げます。
 来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
 皆様、どうぞ良いお年をお迎え下さい。
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