自腹ゆえに本音、愛するがゆえに辛口。
友里征耶さんの美味求真

第970回
パスタを出すだけのイタリア風洋食屋、ギオットーネ 1

京都の本店を一時期閉鎖して、
スタッフ全員で昨年11月東京店を立ち上げた
「イル ギオットーネ マルノウチ」。
TVにも露出して、知名度が上がったのか
当初は昼夜盛況でありました。
京都ではかなり有名なイタリアンで、
年末に東京へ進出すると聞きまして
まずは京都本店を見てみようと訪れたのが昨年半ば。
コースもありましたが、アラカルトメニューも完備。
お任せコースでも、
気になるアラカルトをオーダーすれば
いくつか入れてくれる柔軟性と、
リストのワインはすべて半値で抜栓して
半分デカンタしてくれるシステムには驚きました。
おそらく
関西のイタリアンしか修業していないであろうシェフの料理は、
京都の食材を使用しているといった点以外では、
まったく傑出さを感じない和風創作イタリアン。
私はこれをそのまま東京へもってきても、
地元イタリアで修業経験のあるシェフの
レベルの高い本格料理が多い東京では
まず無理だろうと判断しました。
本場京都へわざわざ東京から進出する
江戸前食材を使用した京料理屋がいるはずがないからです。
東京での知名度もそれほどあるとも思えなかったので、
オープン当初の盛況に、
あらためてTVの影響力の強さを再確認しました。

当日のフリの客用に数席を用意しているからか
ランチでも予約がかなり難しかった。
そのランチは、1800円、3500円、5千円と3コース。
しかし、1800円の安いパスタコースは、
オープン前に店先で並んだフリの客用で
予約客は頼めないシステムに、笹島シェフのしたたかさを感じます。
ワインは「高い」の一言。
グラススプマンテが1700円、
シャンパーニュが2千円とグランメゾン並み。
ハーフ売り、グラス売りを
リストに載っているすべてのワインに適用しますが、
歩留まりを考えてか、
ボトルの価格をかなり高く設定しているのです。
適正な価格のワインのハーフ売り、グラス売りであれば、
このシステムを評価できるのですが、
ボトル価格を高めにするなら、誰でもこのシステムを採用できます。
そして、グラスワインはその高いボトル価格の1/5ですが、
肝心のワインは5杯取りより少なく余計割高に感じます。
リストにあるものすべての「グラス売り」は物理上難しい。
割高感を与えてまでこのシステムを続ける意味は無いでしょう。
グラス対応のワインを、味わい別や価格別で絞るかわりに、
他のボトルの値付けを戻すことを推奨します。

<明日につづく>


←前回記事へ

2006年5月2日(火)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ