インド・ビジネスの勘所  土肥 克彦

日本でインドやバングラデシュなどの国に向けたビジネスを行う
土肥克彦さんのインド・ビジネス成功のための小話集

第40回
仕事の背景や結果をきちんと伝える

インド人は、輪廻転生や
前世の影響に基づくカーストなどの中で生きてきたこともあり、
ものごとの背景や結果、
また全体の中での位置づけをきちんと理解しようと行動します。

ですのでインド人やインド企業に何かの仕事を依頼した場合は、
その仕事の背景や結果を伝えるように心がけるべきです。

たとえばインドで何かを調達する場合、
インド企業数社から見積を取ることになります。
そこで見積金額や
その他条件を比較して1社に決めるわけですが、
日本企業に時々あるのが、
選ばれなかった会社へのフォローがないということです。

落選の通知はその後の業務には支障がないので、
忘れるのかもしれませんが、
その落選した会社とその後も良い関係を作るためには、
きちんと連絡してあげないといけません。

また落選の通知の時には、
できるだけその理由も言ってあげる方が良いでしょう。
そうすることで、その落選が
次回の機会に生かされることになり、
こちらの印象が良くなり、
次の機会があればきっと良い影響をもたらすでしょう。

またインドへの関心が高まってることで、
一般企業以外に、最近は個人や個人企業からの
インド・ビジネスに関する相談や問合せも増えてきています。
それはインドから輸入販売を考えてる方や、
インドでの販売を考えてる方などです。

そのような方と話してると、
気になることがあります。
インド企業とコンタクトをとって、
作業は進めるのですが、
途中で何かの理由でその取引をやめることになったのでしょう、
急に音信不通になる人も結構いることです。

インド企業との良い関係は、結局は人間関係なんですよね。
取引を中断する際には、
「こういう事情で、この話はちょっと延期します。
また連絡しますので、よろしくお願いします。」
みたいな一言を入れてあげないといけません。

こんなこと言うのは、タダですから。
それだけで、次回もし取引を再開する時の
相手の印象が全然違ってきます。


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2012年1月12日(木)

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