第172回
H株が底を打った!新たな上昇軌道への軌跡を分析

B株を含めて、中国本土市場が、
政策的な恩恵を受けつつも、
IPO(新規株式公開)や新株発行などによる
需給悪化懸念が広がっていることで、
先行きが不透明な中、香港市場、
特にH株で底を打ち始めているようです。

H株指数は2004年1月5日、
一時、この年ならびに史上最高値となる
5440.75ポイントをつけました。
その後、ご存知のように調整段階に突入します。
主にマクロ調整策による環境悪化や
業績懸念によるものとされています。

中国では、企業による投資などを中心とした
固定資産投資がハイスピードで増加しており、
一面で、これが中国経済の高度成長を
支えていたのですが、
一部業界などでは三桁を越す成長率を記録するなど、
その増加幅には投資過熱傾向が見られたのも事実です。

中国政府は、鉄鋼やセメント、電解アルミなど
投資が過熱気味と判断された産業を中心に、
金融分野でのコントロールを含めて、
景気引き締め策を実施しました。

要は銀行などによる企業に対する
貸し付けを制限することで、
企業による投資活動を抑えようというものです。

中国のマクロ経済が今後も健全な成長を
遂げるためには、どうしても必要な措置でしたが、
企業にとっては、投資を中心に、
事業に影響が出るのは必至です。
業績にも影響を与え、
これらが株価に波及するのは必然、
市場が警戒するのは無理ないことでした。

一方で、2002年10月11日には1745.90ポイントの
安値をつけたH株指数、
それからわずか1年2カ月ほどで、
2004年1月5日の高値5440.75ポイントを
つけたことを考えると、その上昇幅は211.63%、
実に3倍以上に跳ね上がったことになります。

こうした高騰、特に、03年後半にかけての
急上昇によって、
テクニカル的な調整は避けられなかった、
というのが、04年前半のH株低迷の
一つの要因ともなりました。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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