第293回
AH同時デビュー第1号の本命:交通銀行とは

4月2日に香港証券取引所の
周文耀・CEO(最高経営責任者)が
A株とH株の同時発行(A+H同時上場)が
実現に向けて進んでいる
との発言をしたことと関連して、
気になるのはやはり交通銀行です。

交通銀行は、規模としては、
中国5番目、大型の国有銀行です。
最近、新たな不祥事が発覚したとされる
中国四大銀行の一角である中国銀行と比べて、
預かり総資産だけを見れば、
それほど遜色はありません
(中国銀行は中国四大銀行の中では
 最も預かり総資産が少ない)。
なぜ、中国五大銀行といわないのか
不思議なくらいですが、
これについては、
以前指摘したことがあります

その交通銀行の株式公開が
秒読みの状態にあるとされています。

中国の銀行は、極論を言ってしまえば、
国有よりは民間のほうが健全で、
国有の中でも、規模が小さければ小さいほど、
財務や経営の体質が健全だとされています
(例外はあります)。
民間の銀行といえば、民生銀行は、
まもなくH株も上場するといわれています。
不祥事などもあって、H株上場が遅れましたが、
優良な銀行であることは間違いなく、
その民生銀行がH株デビューすることは、
外国投資家にとっては、
興味深い銘柄の一つといえるでしょう。

民生銀行はともかく、交通銀行も、
国有銀行の中では規模の小さい銀行です。
そのため、ほかの大きな国有銀行と比べれば、
存在そのものも目立ちませんが、
悪い噂もあまりない印象があります。

中国の銀行の場合、
不良債権の処理を含めて、
私個人はかなり高い評価を与えていますが、
現在の状況からいえば、
正直、むしろあまり名前を聞かないぐらいの方が、
リスク要因も少なくよいかもしれません。

その交通銀行の株式公開は、
紆余曲折を経て、
香港などの現地メディアの報道では、
5月にも実現するのではないかとされています。
その方式が、A+H同時上場といわれています。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

←前回記事へ

2005年4月8日(金)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ