第453回
人口の多さが世界最大の被害国にする可能性も

今回の鳥インフルエンザについて、
ヒトからヒトに感染する
突然変異型のウイルスが
世界的にまん延することも危惧される中で、
それが本当に実現してしまうのか、
実現してしまうとしたら
どのようなタイミングかなど、
まだまだ不確定要素が多いですが、
中国の経済に対する影響が
どの程度のものになるのかは
試算としてもどこからも発表されていません。

前回、鳥インフルエンザに対する情報開示を
積極的に行っていく立場を
政府が明確にしたことを紹介しましたが、
それでも
「まだまだ隠れた情報があるのではないか」
「把握し切れていない未知の情報があるのではないか」
との疑念が、
経済に対する影響予測の算出を
難しくしているという背景があることは
否定できません。

ヒトからヒトに感染する
突然変異型のウイルスが
日本でまん延した場合、
10万人以上の死亡者が出る可能性も
指摘されています。
これほどの規模になれば、
かなり大規模なパニックになることが
予想されますので、
日本における経済損失が
20兆円になるとの試算は
ありえない話ではなくなります。

突然変異型のウイルスが猛威を振るった場合、
世界全体では、
最大で1億人以上が死亡するともされています。
現在までに、感染してしまえば
50%以上の確率で死亡するという
高い致死率を持つ殺人ウイルスに対して、
初期の段階で、通常のインフルエンザ向けと
同じ抗ウイルス剤を服用すれば、
発症を抑えられるともされていますが、
本当にまん延することになれば、
そうした薬品が
世界的に品不足になることは間違いなく、
薬品不足がまた派生的な、
かつ新たなパニックを呼ぶことも考えられます。

このようにみていくと、
中国は13億人の人口を抱えるがゆえに、
今回の鳥インフルエンザ感染の
世界最大の被害国になる可能性も大いにあります。
経済的な影響はなかなか算出が難しいですが、
そればかりではなく、貧富の格差ばかりでなく、
短期的な社会不安の一要因としても
考えとかなければならないかもしれません。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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2005年11月18日(金)

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