第475回
衝撃は不可避、G株誕生で変わるか中国大陸市場

非流通株の全流通問題に絡んで
誕生したG株といっても、
その改革案は、
各社が組み立ててそれを当局が承認、
株主総会で可決されなければならないので、
各社ごとにばらばらです。
傾向としては、流通株主に配慮する形で、
無償あるいは有償による株式配当
(10株に2〜3株が標準のようです)を
非流通株主から流通株主に行ってから、
非流通株主を全流通させるという方法が主流です。

無償株式配当であれば、
流通株主にとっては株数が増えることになり
メリットが大きいと思われます。
しかし肝心なことに、
B株やH株の企業でも、
こうした改革案が実施されていますが、
株式配当の対象は
A株株主だけに限られていることが主流で、
このメリットは享受できない場合が
多いということです。

またよくよく考えてみると、
中国市場全体で3割強の流通株式に対して、
6割強の非流通株式が、流通株式の10株に対して、
非流通株式の2〜3株という株式配当を行う、
ということですので、
当然のことながら、圧倒的な非流通株は
まだまだ温存されることになります。
株式配当は、流通株式(特にA株)株主に対する
ポーズに過ぎないではないか、
とみる向きもあります。

それでも、例えば、
すべての企業でこの改革案が採用され、
多かれ少なかれ株式配当を行えば、
その中で発生する利ざや
獲得目的の売買が活性化されますので
(事実そうした傾向は
 05年7月ごろから確認されているともいいます)、
そうなれば、ある程度の確率で
相場回復につながりますので、
メリットがないわけではありません。

ただし、どちらにしろ莫大な非流通株式が
すべて流通されることになりますので、
衝撃は免れ得ないでしょう。
以前のように、非流通株に関して、
政府高官が発言した、
あるいは政策が発表されそうだなどの憶測で、
急落するような環境よりはまだ良いでしょうが、
中国本土市場は
もう少し見極めたほうがよいかもしれません。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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2005年12月20日(火)

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