日中を股に賭けるビジネスマン・千葉鴻儀さんが見た光と影

第49回
中国株週間レビュー:
高値で引け、連休後の新高値に期待

先週金曜日の中国株式は、
連日の高騰に続き高値で引け取引高が膨らみました。
A株とB株をカバーする上海総合株価指数は
15.461ポイント(0.89%)高の1,752.424ポイントで終了しました。
取引高は378億人民元でした。
投資家に安心と期待をもたらしました。

今回の上昇を振り返れば、
上海総合株価指数は998の底値からスタートし、
目下は1750台の高値に向けて突撃し始めています。
過去5年来の取引を見ると、
10月の株価はすべて下落で終わりましたが、
今年の10月の株価に対して多くの機関投資家は楽観的にみており、
広発証券アナリストの王小平氏は、
株価が相対的に上昇する趨勢ははっきりしており
当面変わらないと指摘しています。

株価上昇の動力となったのは、
間違いなく昨年から始まった株式改革が直接の要因です。
その他、人民元の値上げも株価の上昇の一助となりました。
8月以降、信用取引や株式指数先物などの新措置が相次ぐ中、
ブルーチップ銘柄はマーケットの注目を浴び、
大型銘柄全面高の現象が度々見受けられました。
「QFIIのハードルが低くなり、
オーブン型の公募ファンドの募集状況が活況のため、
資金が豊富です。
現在の株式の上昇は資金の追加による上昇に変わりつつあります。」
と、上海のあるファンドマネージャーはこう説明しています。
さらに投資家に買い安心感を与えたのは、
今回の上昇が前よりも地合いがしっかりしたことです。
9月末まで、A株市場の平均株価単価は5.4人民元前後、
平均PERは22倍ぐらいです。
この二つのデータから見てもまだ株価は安全圏にあると思われます。

一方、2006年上半期の上場企業のアニュアルレポートから見ると、
純利益は10%近く上昇しており、通年の業績は楽観的と言えます。
さらに、マクロ経済をみても、
連続三年間2桁以上の成長を続けてきた中国経済は
まだ明らかな減速が見えておりません。
明らかに、株式の現状を、管理当局が容認しており、
いくつかの新しい政策のサポートの下で
資本市場の透明性が上がりつつあります。
これも長期上昇相場のシグナルとなるかもしれません。


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2006年10月3日(火)

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