“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第57回
いい料理店では常連になりたい

自分に合ういい店が見つかったらぜひ常連になりたい。
何故なら、常連になることで
一見の客では得られないメリットが多いから。
よく、常連にも一見の客にも同じように接するのが
一流の店と言われている。
それはそれで正しい。
確かに店主が常連ばかりに話しをしている店などでは、
一見の客はなかなか注文をしにくいし、居心地も当然悪い。
そんな店はすぐに人気がなくなるのは目に見えている。

が、実はいい店は一見の客には分からないように
常連に対して特別な配慮をしているものだ。
例えば鮨屋であれば、同じネタでも最もいい部位を提供する。
滅多に入らない食材を出す。
などで、これは一見の客に分からないように
水面下でサービスされている。

このような常連の特別視は、料理店側からは当然のものである。
一見の客はどのような好みかが店側からはわからない。
それで、まずは特別ではない安定した味を提供することになる。
嫌いなものを薦めることはできないわけだ。
常連に対しては、好みとか、
食に対するこだわりなどが店側にもわかっている。
それで、その日に準備している食材、調理で、
その客が喜ぶ特別なサービスができる。

常連の得はさりげなくなされるべきだが、
常連客側も配慮が必要だ。
よく有名店で、我が物顔で
店の主人と大声で話をしている客を見かける。
店と親しいことを他の客に見せびらかしたいという行為は
他の客にはとても感じが悪く思え、
その店自体の評価も下がる。

常連は他の客に対する配慮が重要だ。
その店が悪く思われないように、
さりげなく心配りをして店の雰囲気向上に貢献するべきだ。
例えば、居酒屋やショットバーのようなところで
満席になって、待っている客がでたら、
さっとお勘定をして席を空けるようにする。
さりげない行為が粋なのだ。


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