“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第102回
年末の取り寄せ

年末は妻が「おせち」を作るが、
私はそれ以外の食材取り寄せ、買出しを行う。
正月になると、二日は親戚一同が集まり、
三日には大学時代のバンドのOB会を
メンバーの自宅で持ち回りで行っている。
美味しいものを食べ、美味しい酒を飲み、
色々な音楽を演奏して昔話に花が咲く。
今年はバンドの会は先輩のお宅でやることになっているが、
魚介類は私が担当に任命された。
親戚の会と二日分の取り寄せが必要になった。

二日の親戚用の宴は、毎年違った趣向を凝らす。
今年は兄夫婦が久しぶりで米国駐在を終えて日本にいるので、
人数も十数名となる。
我が家では正月は「すき焼き」が定番となっているが、
このための肉は銀座「スエヒロ」が年末のバーゲンで出す、
安いが上質の肉を使用することにしている。
私は霜降り肉はあまり好きではないので、
このスエヒロのバーゲン品程度の脂の肉が
とても美味しく感じられる。
また、すき焼きとは別に、もう一つ別な鍋をやり、
その好みの鍋に各自ついてもらう。

これまでは、鮟鱇(あんこう)鍋、
河豚鍋、鴨鍋などをしてきた。
今年は人数も例年より多くなるので、
手間を省く意味で、「鴨すき」を行うことにした。
これは、牛のすき焼きの鍋、
そのための野菜、豆腐などの具を共通に使える。
牛と鴨では若干味を変えたほうがいいが、
我が家でやる「すき焼き」は、
松坂市の「和田金」のやり方を踏襲している。
このやり方では、汁は肉に味付けするための最低の量で、
「焼く」ように調理していく。
「煮る」のではない。
これなら、他の食材に味が移ることが少ないから、
牛か鴨かで調味料の割合を変えればいい。
注文しておいた下仁田葱をもちろん使う。

ということで、
以前紹介した西崎ファームのバルバリー鴨が
まずは第一の取り寄せ品、
そして、鳴門からは鱸漁師の村公一君から、
瀬戸内の天然地魚を、
小樽からタラバ、毛蟹、蝦夷鮑を取り寄せることになった。
野菜は三浦大根、京都の聖護院蕪、などなど。
今度の正月も美食を提供する楽しみが味わえる。

皆さん、よいお年を。

※今年の連載は今回で終りです。
  連載再開は1月5日からとなります。


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