“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第113回
西崎ファーム訪問

以前紹介した
バルバリー鴨を放し飼いにしている農場の
「西崎ファーム」を久しぶりに訪問した。
今回は牛久にある加工工場に
学生の見学の打ち合わせをしに訪問したついでに、
千代田町まで足を伸ばすことを思い立ったわけだ。

で、工場見学の打ち合わせを終えて、
お昼を一緒にと工場の社長に誘われて、着いていく。
先生はお蕎麦が好きだそうで、と言われて、
随分車で走ったあげくにたどり着いたのが、
柏「竹やぶ」だった。
以前にも何度か来たことはある。
店主の阿部さんはもちろん店にはいない。
玉子焼き、板わさ、豆腐、蕎麦掻、蕎麦きりなどを堪能。
味は落ちていなかった。

社長と別れて、千代田町へ一路向かう。
途中で「西崎ファーム」の西崎社長に電話して、
千代田石岡ICで待ち合わせ。
そのすぐ近くに西崎ファームの農場はある。
数千坪はある農場に低いネットの囲いがあり、
そのなかで、バルバリー、チェルバリー、真鴨が
放し飼いになっている。
バルバリーは飛べるやつもいて、
たまに外に飛んでいってしまうそうだ。

雛は生まれたばかりのを、
秋田のフォワグラ用の鴨を育てているところから仕入れている。
農場の片隅に建つ、雛の育成小屋には、
網で浮かせた二階部分に、
生まれたばかりのひよこがたくさんうごめいている。
鶏のひよこよりも可愛いくらいで、
食べるのが可愛そうにも思えてくる。
しかし、後に西崎さんに鴨をご馳走になったときには、
すっかりとひよこのことは忘れていた。

隣は生まれて二週間たった雛だが、
大きさは三倍くらいになっている。
大きくなると外で飼われるが、
夜になっても外にでたまま寝るそうで、鶏とは随分違う。
糞もそのままにしておくと、
土の中のバクテリアが分解してくれて、
全く臭いが気にならないそうだ。
小屋や塀は全て筑波大学の学生がボランティアで手伝いに来て、
自分たちだけで建設したもの。
農場の木々も地元の家族たちに自由に植えてもらったもので、
ブルーベリー、栗など食べられるものがほとんど。

自然に近い環境で育った鴨の美味しさは、
取り寄せで十分に分かっていたが、
現地でご馳走してくれるというので、
その後の展開が楽しみであった。
その期待を裏切らない宴は次回に紹介する。


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