“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第168回
ノビル(野蒜)を公園で探そう

春が来ると楽しみなのは、ノビル探しだ。
河川敷、公園、畦道など、
東京でも結構自生しているのが嬉しい。

以前、和光にある理化学研究所で花見をしているときに、
ノビルが近くにあるのをメンバが見つけ、
それを酒肴に加えたら、とても旨かった。
私の勤めている大宮の大学キャンパスにもありそうなのだが、
まだ見つけていない。

東京のどこで探せばいいのか調べていたら、
都内の公園での野草を紹介している便利なウェッブを発見。
ここの親ウェッブは公園情報が実に充実している。

さて、ノビルだがユリ科の植物で、ネギ、ニンニクの仲間で、
通常は根の部分を生のまま味噌で食べる。
この食べ方で、ノビルの野性味は十分味わえるが、
つんとした辛さは日本酒と合わせると、
ちょっとひっかかりを感じてしまう。
私はちょっと火を通すほうが好きだ。
ほんの僅かな時間、数秒間だけ湯通しをする。
これによって、辛味が押さえられ、甘みがでてくる。
湯通ししたときには、味噌をそのまま付けるのでは、
味噌にノビルの味が負けてしまうので、
酢味噌か玉味噌などにするほうが合う。
こうして食べると日本酒のつまみとしては最高だ。
春の季節を感じながら酒を飲むことができる。
こうすると茎の部分も美味しく食べられる。

ただし、湯通しの時間は十分に気を使う必要がある。
長すぎるとくたくたになって、
ネギ類独特のぷちっとした食感が楽しめなくなる。
ほんの一瞬、沸騰しているお湯につけるという感覚だ。
取り出してすぐに氷水に漬けて余熱をとる。
網ザルを使うのが便利だ。

ノビルのように普通に生えていて、
それが美味しい野草は珍しい。
しかも、身体を元気にする薬効があるらしい。
スーパーで買うのもいいが、どこかで自生するノビルを探し、
庭かプランターで毎年楽しめるようにしたいと密かに考えている。


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2005年4月6日(水)

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