“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第167回
水と美味しさ〜その2 酒と水

いいショットバーに行くと、
酒とともに出される水にこだわっていることが多い。
スコッチのシングルモルトにはスコットランドの水、
バーボンにはアメリカやカナダの水、
コニャック、アルマニャックにはフランスの水がでてくる。
仕込み水に近い性質の水を酒に合わせることによって、
違和感を少なくしようという配慮である。

さらにこだわっているバーでは、
国を合わせるだけでなく、
地方もできるだけ近い水を取り寄せているところもある。
この場合、スコットランドは山林が多いので、いい水が多いが、
コニャック地方は平野で
水があまりお勧めなのが無く、困るそうだ。

醸造酒ではワインは葡萄ジュースでそのまま仕込むが、
ビールと日本酒は仕込み水を使う。
水の旨さがビールや日本酒の旨さにつながる。
江戸時代に酒造りが開始された新興の地である灘が、
それ以前から日本酒の造りを確立してきた
奈良(南都)や伏見を押さえて、
日本一の酒どころとなったのは、
宮水の発見によるところが大きい。
灘はこの宮水と、
六甲山を流れ落ちる水流を利用した水車による精米によって、
高い酒質の「男酒」を完成させた。

日本酒の仕込み水は
地酒を扱う酒屋さんを通して入手できることがあるが、
同じ蔵元の酒と仕込み水を一緒に飲むと、
酒の旨さが倍加される。
さらに、美味しい思いをするには、
その仕込み水で料理を造って、酒に合わせることだ。
簡単に美味しい相性を楽しめるのは、
鍋の水を酒の仕込み水で行うことである。
それも、さらにその蔵元の酒粕を使った鍋にすると完璧である。
鍋以外には、その酒粕でつけた粕漬けなども用意しておく。

仕込み水を色々集めて、利き水をするのも面白い。
その後に、その仕込み水の酒を利き、
水と酒の関係の深さを確認する。
水は美味しさの基本であるので、
水で美味しさを楽しむのは大変面白い。


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2005年4月5日(火)

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