“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第207回
ドイツの美味

ドイツのハノーバーで
国際シンポジウムの招待講演を依頼されていて、
1週間の出張に行ってきた。
ドイツは、フランクフルトの隣町のオッフェンバッハに
ホンダの研究所がある関係で、何度も訪問したことがあったが、
ハノーバーに滞在するのは初めてだった。

日曜の夕方にハノーバーに到着。
ホテルは中央駅の近くにとってあった。
この日の夕食は一人で食べることとなったが、
ホテルのフロントで近くのビアレストランを教えてもらう。
Paulanerという店で、結構店内は広い。
午後9時過ぎに訪れたら、
外の席に数名が座ってビールを楽しんでいただけで、
店内は誰も客がいない。

カウンターに座り、早速、白アスパラと白ソーセージを注文。
アスパラガスは、立派な大きさであり、
なんと9本も皿にもってある。
オランディーズソースでいただいたが、
なかなかいい素材を使っていて、甘みが豊かだった。
しかし、ちょっと火を通しすぎの感じが強い。
日本を出発するちょっと前に銀座「バードランド」で
白アスパラガスの炭焼きをいただいたが、
あのアスパラの絶妙の火の通し方が懐かしい。
白ソーセージは白い陶器の蓋付きの器に、
茹で汁とともに2本入っていた。
こちらも、立派な大きさだ。
ナイフで皮を剥いて食べる。
ソーセージそのものも、茹で汁のスープも、ともに旨い。

ビールは店名と同じ名前のもので、
ミュンヘンの醸造所で造っているようだ。
ヘーフェ・ヴァイツエンをまずいただく。
ヘーフェとは酵母を殺さずに滓をからめたままのもの。
濁った滓が旨みを出している。
小麦で作るヴァイツェン独特の酸味も心地よい。
このヘーフェに対して、
滓引きをして、透明になったものを
クリスタル・ヴァイツェンと呼ぶ。
次に、ピルスナーをいただくが、
これが日本のビールに比べてはるかに、苦味とコクがあって、
なかなか美味しかった。

この後、ハノーバーに滞在した5日間の毎日に、
白アスパラを様々な料理屋でいただいたが、
同じドイツでも店によって随分味が違うことがよくわかった。


←前回記事へ

2005年6月7日(火)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ