“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第316回
炭が食材を救う

名古屋の割烹料理屋である京加茂さんから紹介されて、
「がんこ村」が主催する
「ネッカリッチ研修会」の試食会に行ってきた。
ネッカリッチとは、
常用広葉樹の木の皮を低温で焼き、
抽出された木酢液を出来た炭に吸着させたもの。
「森林酢」とも呼ばれ
畜産・水産用飼料や農産の土壌改良に使われて、
健康で美味しい生鮮食品の生産に貢献している。

ネッカリッチは
宮崎みどり薬品が九州で産官学の連携体制で開発したもので、
その流通部門として設立された
(株)がんこ村がそのネッカリッチを活用した食品を
生産販売している。
「ネッカリッチ研修会」はメトロポリタンエドモントホテルで、
午後に学識経験者や生鮮食品生産者の講演があり、
夕方からその食品を用いた料理の試食懇親会が開催されたが、
午後は用事があったので、夕方の試食懇親会から出席した。

懇親会の冒頭は、恒例の主催者、招待者の挨拶が続く。
ネッカリッチは、大自然に生きつづける樹林が
自然の恵みとして蓄えた稀有成分の力を借りて、
自然に近い食品づくりを行うことを目指して開発された。
有機酸とミネラル類が
生命体を自然な健康状態へと復元させる効果があり、
従来の多量の化学肥料、農薬、
濃厚飼料、薬剤投与などの弊害のない
本来の美味しい生鮮食料が可能となった。
養殖ブリでも、氷見の天然ブリに匹敵する
身がしまった旨いものになるという。

ビールで乾杯が終わり、いよいよ試食開始。
料理は、フランス料理、日本料理、中国料理と三種の分野で、
前菜からデザートまで盛りだくさんのものが並ぶ。

【フランス料理】 
ナスのムース トマトのクーリ添え
帆立貝と各種野菜のクリュディテサラダ
ネッカリッチ味鶏のカルパッチョ仕立て オリーブオイル風味
モッツァレラチーズと乾燥トマトのサラダ 大葉風味
丸ごとネッカ パールミニトマト
ネッカリッチ野菜のサラダ マヨネーズ添え
真鯛のソテ 大葉とトマト風味
ネッカリッチ牛ロースの各種香草風味焼き
ネッカリッチ豚骨付きハムのパイ包み焼き アルザス風
ネッカリッチ豚の柔らかロースト はちみつ梅ソース
みちのく森林鶏のロースト
わが家のおすみつき玉子を使用したタルトオニオン


【日本料理】
刺身 鯛昆布〆 薄造里
鰯卸し和え
帆立貝レモン〆
ネッカリッチ銀乃すけ昆布〆
煮物 鰻、茄子博多煮、セレベス旨煮
紅葉人参、菊花あん
焼物 塩釜盛り
鶏味肉鳴戸 山椒焼き
牛バラ肉八幡巻 風味焼
茄子鶏味噌田楽
中皿 出し巻玉子
隠元 胡麻和え
小鉢 わが家のおすみつき温泉玉子
もずく酢
揚物 鰻白焼 香り揚
虹鱒 舞茸
御飯物 鯖の押し寿司


【中国料理】 
前菜
豚バラ肉の広東風窯焼き
森林鶏の香港風焼き物
窯焼きチャーシュー
森林鶏と松茸の煮込みスープ
茄子の豚挽き肉 はさみ揚げ スパイス風味
森林鶏のトーチソース蒸し 小松菜添え
帆立貝とえのき茸のチャーハン
中華風パイ 大根入り

【デザート】 略

これだけの種類の料理が、
広い会場のセンターと壁際に並べられた。
まずは、養殖の魚が本当に天然物に匹敵するかどうか、
試食してみた。
確かに、養殖にありがちな脂臭さは感じられない。
極上の天然もの独特の食感と深い味わいには達してはいないが、
かなり美味しいことは事実だった。
野菜はとても力強くて美味しい。
特にミニトマトはエグミもなく、
ほどよい酸味と甘みがバランスしていて、いくらでも食べられる。
他の野菜も美味しい。
鶏肉や豚肉もなかなかの味だった。

ネッカリッチという生鮮食品の救世主のような製品に出会ったが、
今後、自分でも蕎麦栽培にでも使ってみて、
本当にどれだけ効果があるかを検証してみたくなった。


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2005年11月14日(月)

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