“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第332回
神楽坂の夜はふけて

神楽坂『レ・ブランドウ』で、連れが来るのを
ソーミュールのヴァンムスー(発泡ワイン)で待つ。
グラスのなかの液体がなくなりそうになって、
待ち人2名到着。

まずは、チーズがベースのキッシュが
アミューズとして提供される。
軽い味わいで、ヴァンムスーとよく合う。
次がランド産のフォワグラのソテー。
これをフィリップシャビーのムルソー2002年と合わせる。
フォワグラの脂とムルソーのバターのような風味が一体となって、
とてもいい相性だった。

この後で、オマール海老のムースとジュレがベースにあり、
その上に生海胆が乗っている小皿が提供される。
オマールの濃厚な海の香りに海胆の上品な海の香りが重なり、
とても幸せな気分になる。
これもムルソーはいい相性を示していた。

そして小皿のリゾットにシャーベットと続き、
いよいよメインに突入。
まずは、村公一君の鱸。
まわりをこんがりと焼いてあり、
中は半生のぷりっとした状態で提供される。
ここから、ワインはボルドーのサンテミリオンの隣である
コート・ド・カスティオン赤に変更。
メルローの柔らかい味わいがよくでていて、鱸とよく合う。

そして、最後のメインとしてジビエをいただく。
3名で子猪、小鹿、子羊と
3種類の肉のローストを取り分けて味わった。
ワインも微妙に相性が違うというので、
子猪にはオーストラリアのグルナッシュを、
小鹿にはオーストラリアのシラーを合わせる。
メルローは子羊とよく合う。

小鹿と子猪は長野で磯さんの友人の猟師が撃ったものという。
ちょうどいい熟成具合で、小鹿は上品な旨み、
子猪は野趣あふれる旨みがたまらない。
子羊もとても美味しくいただいた。

最後にパンナコッタのモンブランをデザートにいただき、
エスプレッソで口のなかをさっぱりさせる。
同行したシェフからはいい勉強になったととても感謝される。
割り勘にしようという申し出を頑なに拒否され、
ご馳走にもなってしまった。
このような勉強会であれば、何度でも開催したいものだ。


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2005年12月6日(火)

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