“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第350回
蕎麦栽培の打ち上げ 〜その3

今回の地酒は以下の3種類。

・秋鹿 雄町 山廃純米無濾過生原酒 70%精米
・宗玄 山田錦 純米無濾過生原酒
・英 生もと 無濾過純米あらばしり

料理は、鴨鍋がメインで、
他に厚岸の牡蠣、蕎麦掻き、信濃蒸し、蕎麦切など。
特に、芳賀の自家栽培蕎麦と
馬頭の契約栽培蕎麦の食べ比べが愉しみ。

まずは宗玄で乾杯。
宴が始まる。
これまでの、蕎麦栽培のさまざまな苦労話、
来年度の改善点などが交わされ、酒が進む。
鴨鍋はつみれで出汁をとり、野菜を入れて沸騰させ、
最後に鴨のスライス肉を半生程度になるように鍋に入れて食べる。
ここも、西崎ファームの鴨。
もともと胡桃亭のご主人、村上さんに私から紹介したものだ。
いつ食べても、凝縮した旨みは絶品だ。

次に厚岸の牡蠣を生で食べる。
芳醇な味わいを愉しむ。
最後に殻のなかに残っている汁をすすると
海の香りが体内に入り込んでくる。
宗玄の深みのある味わいがよくあう。

ここで蕎麦掻きが提供される。
胡桃亭の蕎麦掻きは、ふわっと柔らかくしたててあって、
いつ食べても秀逸。
これは、秋鹿がよく合う。

蕎麦掻きを蕎麦の実(丸ヌキ)を絡めて揚げたものも出てくる。
こちらも、蕎麦の香りと、
中の蕎麦掻きの旨みがより突き出てきて旨い。
いずれの蕎麦掻きも自家栽培の蕎麦を使ったもの。
旨いのは当たり前だ。

信濃蒸しがまた秀逸。
これは、蕎麦切を湯葉で包んで出汁と餡をからめたもの。
とろけるような味わい。

最後にそば切りが2種類。
芳賀と馬頭と、畑だけが違い、
いずれも同じ種類の種を用いて、
同じように手間隙かけて栽培したもの。
これが、相当な違いがあった。

まずは、芳賀の蕎麦。
こちらは、上品な香りと繊細な旨みがある。
上流階級のお嬢さんのような品のよさ。
一方、馬頭の蕎麦は実に野趣あふれるものだった。
蕎麦独特の香り、味わいが強く、
身体の中に生命を吹き込んだくれているよう。
芳賀は平地で馬頭は丘の上。
芳賀より馬頭のほうが気温は低いという違いがある。
また、水はけは馬頭のほうが数段上。
日当たりは同じ程度。
また、馬頭は畝幅を大きくしすぎたので、雑草がはびこり、
これと蕎麦が生命をかけて戦って
やっと実らせるいう苦労があった。
のんびり育った芳賀の蕎麦より、
逞しく育った馬頭のほうが野趣あふれていた。

しかし、両方ともとても美味しい蕎麦であることはかわらず、
通常の手打ち蕎麦屋ではとても味わえないくらいの、
高いレベルの味わいであった。
これを食べると蕎麦栽培がやめられなくなる。


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2005年12月30日(金)

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