“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第528回
二日目の夕食も士林夜市の屋台

台北へ来て二日目は、
国際シンポジウムの前日に行われた
「自動車の運動制御」に関するセミナーの講師の業務があった。
学生や若手技術者向きにやさしく自動車の運動理論と、
その制御設計法について講義。
もちろん英語で行う。

その日の昼はホテルでウェスタンスタイルであったが、
セミナーが終わってからは
圓山大飯店のプールサイドで歓迎レセプションが開催された。
プールサイドの景色はなかなかいいのだが、
でるものがビールかパンチ。
食べ物はほとんどない。
このシンポジウムはもともと私と知り合いの大学教授とで提案し、
1992年に横浜で開始して、
それから2年おきに日米欧各地で開催されている。
それで、欧米アジアの同じ分野の技術者、
学識経験者の知り合いがたくさんできている。
今回も知り合いが多く参加していて、旧交を温めた。

歓迎レセプションの最中に、
主催者の台湾出身で、ミシガン大学で教授をしている友人から
抜け出して夕食を食べに行こうと誘いがあった。
日本人数名と台湾人二人で近くの士林夜市に繰り出す。
昨日の昼の夜市と違って、今回はひと、ひと、ひと。
日本では歌舞伎町でも
これだけの人間が街路を練り歩いていることはない、
と思うほど混み合っていた。
台湾の友人は美味しい店を知っているのだろう
と期待をして来たが、それは甘かった。
普段は米国暮らしをしていて、
士林夜市に関する情報はガイドブックを読んだわれわれレベル。
結局は屋台の主人に聞きながら料理屋を探す破目になった。

台湾はどこの店にも漢字で看板がでていて、
日本人にとってはとても分かり易いし、違和感がない。
士林夜市の雰囲気を愉しんだ。
探すこと30分でどうにか屋台風の料理屋の地下に落ち着けた。
そこでは、料理を頼むと発泡スチロールの器に入れてでてくる。
紙皿、箸などはセルフサービスで持ってくる。
魚、鶏、牛の煮込みなど、いろいろ注文し、
台湾ビールを愉しんだ。
味はまあまあ旨いし、雑然とした雰囲気で、昔話に花が咲く。
とにかく、料理はわざとらしい味付けはされていなくて、
食材の美味しさがよくでている。
最後に台湾の友人にご馳走していただくことになってしまったが、
自費で払うとしても、とても安い。
まずは、大衆路線から始まった台湾グルメ紀行であった。


←前回記事へ

2006年9月6日(水)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ