“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第682回
第5回超美食会の準備万端

実は、美食会の前々日に体調を崩して、
今回は準備がなかなか大変だった。
前日には漢方薬を飲んで
どうにか働ける身体になってことなきを得たが、
プロの料理人は毎日の健康管理がさらに大変だろうと実感した。

さて、今回はお昼にスタートなので、
当日の朝に仕込む時間は少ない。
そこで、前日にある程度の仕込みをしておくことにしていた。
午前中に小樽から平目と蝦夷鮑、
そして、西崎ファームのバルバリ鴨の玉子が届いた。
平目は1kgちょっとの小ぶりのもの2尾。
プリっとした艶があり、脂も適度に乗っていそうで、
なかなかいい平目だった。
さっそく鱗を落とす。
尻尾を左手で押さえて、柳刃で薄くスキ切りで鱗をそいでいく。
そして、頭の付根をVの字に切れ目を入れて、
内蔵ごと頭を切り離す。
そうしておいて、5枚に開いて、縁側は別にして完了。
それぞれ、クッキングペーパーで丁寧に包み、
ジップロックに入れて冷蔵庫に保管する。

その後、まずは野菜を買いにでかける。
オイシックスで宅配を取寄せることを
思いついたのが三日前だったが、
調べると前週に注文しておかないと
品物が届かないシステムになって断念。
今回は、自然食品店のリマ東北沢にまず行ってみた。
鍋用なので、茸類を椎茸、ナメコ、エリンギと購入。
椎茸は残念ながら菌床栽培。
リマ東北沢ほどの真面目な自然食品店でも
原木椎茸は置いていない。
我々の原木栽培が間に合えば、それを使う予定だったが、
残念ながら椎茸はまだ出てきていない。
他には、筍、水菜、人参、葱、春菊とそろえ、
その後、笹塚のクイーンズ伊勢丹に移動して、
蕗の薹、葛きりなどを仕入れて。

その後、和光市のカフェでのライブにでかけ、
自宅に戻ってきたのが夜の12時。
それから、昆布と鰹で出汁をとり、
温泉玉子用の八方出汁を作り、筍を切れ目を入れて、
糠と鷹の爪で茹でながら、蕗味噌を作る。
蕗は苫小牧産のとても大きなもの。
北海道は蕗の下にコロポックルが住むという伝説があり、
蕗の背は高いが、蕗の薹も馬鹿でかい。
油で炒めて、和三盆、味醂、日本酒を入れ、最後に味噌を足す。
ここまで仕込んで、午前3時近くなっていた。
少し寝て、早起き。
いよいよ、当日になっていた。


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2007年4月17日(火)

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