死ぬまで現役

老人を”初体験”する為の心構え




第4回
四十歳は自立独立の定年

どちらにしても、人が社会に出て第一線で働くのは、
二十歳から六十歳までの四十年間である。
それからあとの二十年をどうするかという問題も残っているが、
人の一生を決定するのは、
働き盛りの四十年間をどう生きるかであろう。

実際に自分で独立しておのが道をひらく人は、
この四十年の中の前半の部分で何回か仕切りなおしをやっている。
それは二十歳から四十歳までの時期であり、
大学に行かない人は二十歳で早くも社会人の一年生であるが、
大学に行くと、二十二歳から二十三、四歳に
やっと社会人一年生になる。

それからはじまって最初についた職業を振り切るまでに
少なくとも三年から十年はかかるから、
思いきって独立する年齢は二十五歳から
三十五歳までの間が一番多いといわれている。
したがって、いくつの時に独立するのが適当か、
といったきまりがあるわけではないが、
四十歳は自分で自分のクビを切る
ラスト・チャンスといってよいだろう。

したがって、四十歳は自立独立を目ざす人間のきめた
自分の定年と考えてよいだろう。
自分のクビを四十歳までに切ることのできない人は、
その代わり六十歳になったら他人にクビを切られる。
六十歳になってからでは、
もう一度クビをつなぐのは容易なことではない。

クビの皮もかなりシワが寄っているし、
動きも悪くなっているから、
せいぜい子会社の幹部になるとか、
天下り先でお茶を濁すよりほかない。
でなければ、粗大ゴミになって家の中でゴロゴロしているか、
孫の遊び相手にでもなっているよりほかないのである。

そういう人生に甘んずることのできない者は、
四十歳になる前に、自分のクビを自分で切ることである。
大した元手もなく、大した事業をやれそうになくても、
十年、二十年と悪戦苦闘を強いられれば小は小なりに、
何とか一国一城にはなれるものである。

一国一城の主になれば、他人にクビを切られることはない。
その代わり、退職金もないし、年金もない。
厚生年金とか、国民年金に加入して
毎月なにがしかのお金を納めていれば、
雀の涙ほどの給付はあろうが、
おそらくそんなものをあてにする人もいないだろう。
毎月、確実にもらえるとわかっていたサラリーだって
あてにしなかったのだから、
お国からのお恵みなどあてにするわけがないのである。

定年もなく、退職金のない人にもその人なりの生き方がある。
そういう人はどういう生き方をしたらいいのだろうか。
また老後にどう備えたらいいのだろうか。
定年がないのだから、定年の心配がなくて
助かると思う人もあれば、今後も働き続けるのだから、
老後の貯金などなくともいいじゃないかと、
のんきなことをいっている人もある。





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2014年11月28日(金)

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