死ぬまで現役

老人を”初体験”する為の心構え




第19回
腹一ぱい食べると長生きする

もうーつ、私の家で心がけていることがある。
それは、三度三度、食べるものを変えて、
バラエティに富んだ食事をすることである。
以前は朝食も毎日、変えて、中華、和食、洋食、
また中華でも今日はお粥なら明日は麺、
その次はビーフンなどと
日替りメニューで食事をしたことがあった。
するとどうしても食がすすみすぎて、
ついつい食べすぎになってしまう。
やむを得ず、朝食は西洋料理に固定してしまい、
果物、サラダ、卵とベーコン、もしくはソーセージ、
ツナ、サーモンなど一種類、
それにパンとコーヒーにとどめることにした。

その代わり昼食は、オフィスの近所で食べる場合も、
新幹線の中や講演先、旅先で食べる場合も毎日、目先を変える。
夜も、外食をすることが多いが、
昨日がフランス料理なら、今日は日本料理、
家で中華風の料理をする場合でも、
肉、魚、野菜と材料を取りまぜて、一つが揚げ物なら、
一つは煮物、もうーつは蒸し物、
野菜だけなら妙め物と調理法も変えてしまう。
同じ材料が一週間の間に二度、食卓に並ぶことはほとんどないし、
同じ材料を同じ調理法でつくることはない。
それを腹一ぱい食べても、我が家には肥満児は一人もいない。
「腹八分に医者いらず」と昔からいわれているけれど、
私の観察では腹一ぱい食べる人のほうが長生きをする。
私自身、少ししか食べない人と食事をするのは嫌いだし、
嫁選びをする時も、
できるだけ大食女を選ぶように子供たちにすすめている。
どうしてかというと、大食いの人のほうが健康だし、
楽天的な性分でつきあっていて愉快な人が多いからである。

「そんなに食べて、どうして肥らないのですか」とよくきかれる。
「ウーロン茶でも飲んでいるのですか?」ときかれることもある。
ウーロン茶を飲むと痩せるという伝説が
日本ではすっかり定着してしまったようだが、
私の家ではウーロン茶を飲まずに、
ほうじ茶を常飲している。
ウーロン茶は半醸酵だから、
ビタミンの供給源としては悪くはないが、
いくら飲んでも胃を痛めないですむのは
むしろほうじ茶のほうである。
「肥らないのは食事が片寄らないからだと思いますよ。
少なくともうちでは酒ばかり飲んで、
あとはざるそばで終わりといった食事はしませんから」
と私は答えることにしている。

日本では、空腹に酒を注ぎ込むような
酒の飲み方をする人が意外に多い。
中国人は日本人に比べると、酒飲みは少ないが、
それでも時々酒の強い人にぶつかる。
そういう人たちは、何十回、乾杯をくりかえしても
平気な顔をしているが、食べ物を口に入れながら、
酒を飲むところが日本人と違う。
酒のサカナをほんの申し訳に食べる人と違って、
あれこれ食べながら、酒を飲むようにすると、
胃に悪い刺激をあたえないのではないかと思う。





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2015年1月2日(金)

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