中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

質問のない時はQさんの独り言になってしまいます

第996回
■Aさん
からのQ(質問):高級とは?

いつも楽しみに拝見しております。
国内の自動車メーカーでデザイナーをしているものです。
Qさんは車、食事、家具から時計まで
世間的に高級とされるものは一通り試されたそうですが、
そんなQさんにとって高級とは、
或いは贅沢とはなんでしょうか?

漠然とした質問ですが、
最近クルマのデザインをしていてもこの話題が多く、
以前であれば一部の高級車だけの事だったのが
最近では小型車の開発においても
避けては通れない項目になっております。
一方で1円1銭というレベルのコストダウンを強いられるのが
自動車会社の実情ですが、
他社と違った付加価値を追求しなければ
労務費などで圧倒的に差のある韓国車
(トヨタと現代でおよそ2倍)などに対抗出来ません。

最近の国産車のマークが各社大きくなってきたり、
トヨタがレクサスブランドを国内で立ち上げたりしているのも
根っこの考え方は同じ事だと思われます。
是非Qさんの高級に対する考え方、をお聞かせください。


■QさんからのA(答え)

世間的に高級とされているものは、値段の高いもののことです。
あなたが思いもかけず、これはいいものじゃないかな、
と言って見つけ出すものは、掘り出し物であって
世間の人は高級とは言いません。
ですから、高く売れるものでなければ高級品ではないのです。
時計にしても高級品は決まっています。

自動車にしても、ナイフ一本やフォーク一本にしても
皆同じことが言えると思います。
そういうものが何かということを知りたければ、
世界の名品とか有名ブランドの本をお読みになれば、
すぐにおわかりになります。

もちろん、世間の常識に対して、異議を唱えることはできます。
そういう物を無視して生活することも出来ます。
だけども、何が世間で高いもので、高級なものであるか
と言うことを知らなければ、
何が安いものであるかということも、
当然わからないという事になります。
世間に色んなランクが出来ているのは、
ムヤミに出来ているわけではございません。
皆それぞれ理由があってのことです。

例えば車で言えば、
ロールス・ロイスということになります。
最近はロールス・ロイスよりも
高い車もあるようになりましたけど、
まだそれだけの定評が出来ているわけではありません。
反対に最近は一番安い車にも、
デザインの波は押し寄せています。
そのためにお金をたくさん出す若い人もふえました。
そうした変化が新しい商売を生むのです。

そういう仕事に従事しておれば、
私よりもずっと敏感にその変化を感じ取られると思います。






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■邱 永漢 (きゅう・えいかん)
1924年台湾・台南市生まれ。1945年東京大学経済学部卒業。小説『香港』にて第34回直木賞受賞。以来、作家・経済評論家、経営コンサルタントとして幅広く活動。最期まで年間120回飛行機に乗って、東京・台北・北京・上海・成都を飛び回る超多忙な日々を送った。著書は『食は広州に在り』『中国人の思想構造』(共に中央公論新社)をはじめ、約400冊にのぼる。(詳しくは、Qさんライブラリーへ




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