第1回
■河部昌正さんからのQ(質問)

株式投資

ずーと冴えない国内株式市場ですが、売られ過ぎのような気がします。
長期投資としてはそろそろ打診買いのレベルかなとも思うのですが。
かつてのドイツに対する英国のように対中国の資本輸出国として
復活するというのは無理がありますか。

(その他たくさんの株式投資に関するご質問をいただいております。)





■ QさんからのA(答え)

河部さんへ、お答えします

本当に冴えない国内株式市場ですが、
ここから脱け出すきっかけがどこにも見当たりませんから、
いまの状態はかなり長期化すると見た方がいいのではないでしょうか。

ただアメリカにくらべると、
日本の方がずっと早く不況におちいり、
かなり痛めつけらられて不況馴れしていますから、
少々くらいのことでは驚かなくなっています。
だからそんなにおちこまないですむと見ています。

株はみんなが見離して安くなった時が買いですから
「そろそろ買い頃では」と思いたくなります。
でもいまは「景気が戻る」というよりは
「陽の当るところが変わる」時ですから、
万年不況のなかでちゃんと商売になる業種や銘柄は何かに
目を向けるべきでしょう。
デパートの中で一番人の入っているのは
地下の食品売場と最上階にある食堂であり、
その中間がガラガラ空きになっているのを見れば、
いま何が起っているかお気づきになると思います。

またいま世界中の工場が中国大陸に移りつつありますが、
これは資本と技術の大移動と考えてよいでしょう。
ことしだけで世界中から約五百億ドルが
中国に投ぜられると見込まれていますが、それは資本は
「お金の儲けにくいところからお金の儲けやすいところに動く」
性質を持っているからです。
儲けやすいところに動くお金はお金を儲けるためですから、
一方的に中国にお金を儲けられてしまうわけではありません。
土地や労働力を提供する側も儲けの分け前にあずかりますが、
資本を出す方にはそれ以上の分け前があるのが当然でしょう。

日本は既にこの半世紀にしっかり貯め込んできたし、
これからはその資本と技術を中国に投じて、
資本でお金を稼ぐ側にまわると見てよいでしょう。
中国の事業に投資する日本株を買うのも、中国株に投資するのも、
また中国で事業を起したり、不動産を買ったりするのも
その一環と考えてよいでしょう。
そういう方面に日本人の一人一人が
もっと神経を使う時代に入ると見ています。





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