第164回
■I・YさんからのQ(質問):アジアの環境問題について

邱さんいつも読ませていただいています

日本も高度成長期の初めの頃(約20年間くらい)
環境問題(公害)にはまったく無頓着でした

1950年代中頃から始まった日本の高度成長ですが
1970年代に入って公害が至るところで出てきて
高濃度汚染による急性被害とでも言えるでしょうか?
水俣病、イタイイタイ病、大気汚染光化学スモッグ・・・・
どうにもならなくなって仕方なく
財界も官僚も自民党も環境対策を嫌々始めた

アジア地域は本格的に工業化されはじめてまだ約10年ですか?
あと10年経てば嫌でも環境破壊の被害が出始めますよ
だいたい日本の経験で20年後に出始めますからね

おそらくアジアの環境対策は10年後には
嫌でも始めないととんでもないことになると
私は予想しています。

中国やアジア諸国が環境に呑気でいられるのも
あと10年だと思いますよ
自然破壊のツケは必ず人間を襲ってきますから
間違いなく環境対策が必要になります


■QさんからのA(答え)

いま中国ではものすごい勢いで工業化が進んでいますから、当然その分環境破壊も進んでいると考えていいと思います。公害対策という事業はいずれ企業として成り立つ時代が来ると思いますが、中国人経営者は日本人と違って環境に無神経な人が多いんです。

台湾でも公害を発生するような企業に対しては監督官庁から早く改善しないと罰金をとるぞと警告されても、罰金と公害対策とではどちらが金がかからないですむかを計算して、金のかからない方を選んでしまうので、10年たっても罰金を払い続けている企業があるんです。

ですからそういう人たちを相手に商売をするということになりますと、環境事業で商売をするよりも、いま儲かっている事業に金を出した方が早いということになります。

もちろんそれではいけないので、いつかは直さなければいけませんけれど、あなたがお考えになっているような発想はまだ通用しないと思います。

お気持ちはわかりますが、商売となるとなかなか容易じゃありません。


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