第173回
■I・KさんからのQ(質問):ヨーロッパの変化を教えてください

Q 先生、何時もHPを拝見させていただいています。
Q先生の著作に始めて触れたのは
12年前に亡くした父の書棚を整理して見つけた
「朝は夜より賢い」でした、その後書店にて目にする先生の本を求め
「途中下車でも生きられる」「40歳では遅すぎる」等、
その頃の悩みと通じるものがあり
その後の私の人生に大きく影響を受けました。

さて、先生はこの10年来活躍の拠点を中国に移されておられますが、
それ以前はよくヨーロッパへお出かけになられ、
来る日本の将来の高齢化、高失業率、の時代を
バブル以前に触れられ予見されていたと記憶してます。
私たちがバブルに沸く以前からイギリスなどは「イギリス病」などと称され
若年層の高失業率、不景気などが問題にされていたと思います。

今、日本はその頃のイギリスの状況になっているように思われますが、
Q先生がアジアに軸足を移された後の10年間のヨーロッパの変化を
先生の目を通して教えていただけたら
今後の日本の姿がより具体的にイメージ出来るのではと考えメールしました。
魚が去った後の魚場の話になるので恐縮なのですがよろしくお願いします。


■QさんからのA(答え)

今私は中国の経済が発展するから、
そこに目を向けろとみなさんにアドバイスしていますし
私自身も10年ぐらい前からそのことに気がついて、
気がついたら実行しないと気が済まない性質なものですから
その通りにやってまいりました。

ですから今のところは目が中国へ向いておりまして、
他のところが少々お留守になっておりますけど、
それでも時々思い出して、ヨーロッパやアメリカ、
東南アジアにも行っております。

つい去年の10月もヨーロッパに行ってきたばかりです。
景気が悪くなったのはヨーロッパの方が日本より先ですから、
ヨーロッパで起きたことが
日本で起こるのではないかと思って行ってきました。

その視点で改めてヨーロッパを見ると、
ヨーロッパには安売りをするところは
スーパーやディスカウントストア以外にはないんですね。
みんなで安売り競争はしていません。

どうしてかというと、安売り競争をしますと
一品あたりの儲けが減る上に、
はじめは良かった売上も、みんながやれば下がってしまいます。
結局自分で自分の座っている椅子の足を
削っているようなものですから、
だんだん自分が沈んでいってしまうんです。

ですからヨーロッパではそういった店は淘汰されて、
安売りをしなくてもわずかなお客さんで商売が成り立つのなら
それでいいじゃないかというやり方に変わったのだと思います。

いま日本も安売りが一段落したところで、
安売り店が姿を消して、
デパートのように安売りをしないところはあまり人が入っていません。
デフレはまだまだ続きますから、
これからこの状況にどう対処していくのかを
考える時代に入ると思います。


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