第191回
■レンタクローさんからのQ(質問):これからの旅行業は?

Q先生、毎日楽しく読ませていただいております。

Q先生の著書の中で定かな記憶ではないのですが、
将来の有望な仕事のひとつに
旅行に関わる仕事がいいと書かれていたと思います。
それは旅行業のような口銭を取る商売ではないということも。

私はサラリーマンで2度の転職を経て、
海外旅行に行くときに必要になる
旅行用品のオリジナル企画製造(ファブレス)と
他社商品を仕入れて卸売りする会社を設立して
12年目になります。

バブルが終わった後も業績は落ちることなく、
4年前には自宅兼事務所として
小さいながら4階建てのビルも建て、
3年でそのローンも完済しました。

しかし一昨年の米国での同時多発テロ以降、
海外旅行者が落ち込み一時は、
売り上げが6割も落ち込みました。
今は海外旅行者は回復したとはいえ、
売り上げは3割減の状態です。

これからまた米英がイラクと戦争を始めようとしており、
それが終結したとしても北朝鮮やアルカイダ等々
戦争や紛争のタネは尽きません。
このような地球規模で不安定な状態が今後も続くとなると、
怖くて海外旅行を控える人も多くなり、
果たして私のやっている旅行用品の仕事の
先行きは当面暗いのではないかと危惧しています。

そこでQ先生に質問ですが、
今の旅行用品の仕事を続けるべきか、
転業すべきかお教えください。


■QさんからのA(答え)

旅行用品をお売りになる仕事をやって、
業績もちゃんとおあげになったということですから、
一応商売の腕はちゃんとお持ちになっていると
考えていいと思います。
しかし、時代によってその時の成長産業と思っていたものが
落ち込むというのも当然あるし、
落ち込んでそのまま駄目になるというのもあれば、
元に戻れるものもあると思います。

旅行業はグローバル化が進めば進むほど大産業になります。
例えば13億人の中国人は旅行なんかしてなかったんですけど、
13億人の人が旅行するようになったら
いくら飛行機があっても足りないでしょうね。

ですから、仮に今後日本で市場が飽和状態に達したとしても、
これから中国で大きくなるということは間違いありません。
もともと旅行業は多国籍にまたがってやる仕事ですから、
実際には日本人相手にやるだけではなく、
日本人がよその国に行くこともあれば、
日本に来る人を相手にしたりといろいろ考えられますので、
どこに可能性があるかということをよくお考えになって
どの位置でどんな仕事をやるかというのを
決めればいいと思います。

これも、日本で成功したことを
ただ続けておればいいということではなくて、
絶えず絶えず訂正をする必要があると思います。

今、テロを契機に世界中の旅行のあり方に
大きな変化が起きている時ですから、
そういう時は今までにやってきたことが
駄目になるということがある反面、
実は今までにやれなかったことをやるチャンスでもあると
お考えになっていただきたいと思います。


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