第264回
■K.KさんからのQ(質問):閃き力を鍛えるのには?

邱永漢先生
いつも先生の物事の見方、お考えに感動しております。
その発想というか見方、閃き力を鍛えるのには
どのようにすれば良いでしょうか?


■QさんからのA(答え)

よく、どうしてそういう考え方ができるんですかと
聞かれることがあります。
私がある話をすると、その時は変な考え方をするなあと
受け入れてもらえないんですけど、
5年経ち10年経つうちに、ああ、こういうことだったのか、
と納得してもらうことが多いようです。

例えば、これからアジアの時代になって、
中国の経済が発展するという話は
15年ぐらい前にしています。
その時はそんな馬鹿なことがあるかと言われたんですが、
いま大体その通りになっています。
また最近の地方選挙を見ていると、
女の人が議員や市長になる事が増えましたよね。
前にそんなこと書いたなあと思って、昔の本を出してみたら
18年前に世界文化社から出した
「女の財布」という本に
「政治家は女性向の職業のひとつです」と書いてありました。
地方自治というものはみんなの世話をする仕事ですし、
そのためにお金をどう使うかというのも
女の人は家庭でずっとやっていることですから、
男の人より女の人の方が向いているんですね。
ですからだんだん女の人が多くなってくるよといったのが、
やっと今ごろ少しずつ実現してきたのです。
いまなら当り前のことでも、連載をしていた当時は
何を言っているんだろうと不思議に思われたに違いありません。

私がどうしてそんな考え方にするかについては
「金儲けの発想の原点」(光文社)という本で
書いたことがあります。
もし世の中の動きを実際に起こるより
少し前に理解しておくことができれば、
人より少し早く次の手を打つことができると思うんです。
そういったことが仕事をする上でも
生きていく上でも必要なことだと思います。
普段からそのように物事を考える訓練をすると
人より一歩先を進むことができるのではないでしょうか。


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