第293回
■T・KさんからのQ(質問):キャピタルフライト

「毎日楽しく読ませていただいております。
早速ですが、先生にご質問申し上げます。
現在、日本ではお金が日本から逃げていくキャピタルフライトが
起こるのではないかと話題になっており、円には危険を感じます。
一方、アメリカドルはといえば、これもまた先行きが不透明で
ソロス氏などはドル売りの姿勢を鮮明にしています。
欧州も経済のエンジンともいえるドイツが調子よくありません。
これは中国では?っと思ってしまうのですが、一つの国に
全てを賭けるのはやはり得策ではないのではないかと思ってしまいます。
主力はやはり中国かと思いますが、リスクの分散として上がる
通貨あるいは市場はどこになると先生はお考えですか?
よろしければ先生のお考えをお聞かせください。」

最近連載が始まりました、“アジア株の出番です”を読みますと
タイなのかな?っと思ってしまうのですが・・・・。

よろしくお願い申し上げます。


■QさんからのA(答え)

国際的なことに気をつけている人は
いつも円のことが心配になります。
ことにこれだけ政府の借金が増える、景気も悪い、
銀行が潰れそうということになると、
円はもっと安くなるんじゃないか、
日本の国からお金が逃げ出してしまうんじゃないかと
心配するんですが、いま現実に起こっていることはむしろその逆に、
外国の人が日本の円を買って日本の円が高くなる傾向にあります。
これでは貿易がしにくくなると
日本銀行が一生懸命ドルを買っていますが、
買ったドルをすぐに売るわけにはいきませんので、
そのお金でアメリカの国債を買って、
アメリカの大赤字を日本が一生懸命支えるカッコになっています。

それでもまだ円が高すぎるといって心配するのが現実ですから、
皆さんの手に負えないシロモノだと
お考えになった方がよろしいと思います。
為替に対して上手に対処することは非常に難しいことです。
それができる人だったら世界一の金持ちになれるでしょう。
私は始めから為替は自分の手に負えないと思っていますので、
商売する時も、いまの値段で外貨に替える、
もしくは外貨を日本円に替えるとして、
採算に合うのであればその商売をやる。
採算に合わないのであればやらないと決めています。
円が安くなるのを待ってから商売をやろうなんて考えていると
結局何もやらないうちに終わってしまいます。
ですから為替相場をうまく当てようなどと考えないで、
その時の相場でできる商売だけをえらんだ方がいいと思います。


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