第295回
■OさんからのＱ（質問）：野生動物の反撃?

Ｑさん。

貴ＨＰを毎日楽しく拝見させて戴いております。

ＳＡＲＳについて私もある気を持たされています。
といいますのもＳＡＲＳの発祥の地と言われている中国、
広東省の佛山市に居住しておりまして、まともにＳＡＲＳに
向かい会わされてしまったからです。

ここで自然の、特に野生動物のテレビ番組が好きで
よく見ていますが、先日、Ｅｖｏｌｕｔｉｏｎ（進化）という番組を
見た時、なぜＳＡＲＳが発生したかと考え込まされてしまいました。
もしかしたらＳＡＲＳは、ある野生動物が進化の過程で
Ｐｒｅｄａｔｏｒ（奪生者）である人間に対し、反撃用の武器を
備えようとしたのではないかのような気にさせられてしまいました。

家畜動物と人間は、持ちつ持たれつでいかざるを得ないと
思いますが、野生動物様には自然での生を尊重さしあげないと
いけないと思います。
そうすれば野生動物様もおとなしくして戴けるような気がします。

香港、広東省でＳＡＲＳに関係ありそうな野生動物の捕獲と
食用を禁止しましたが動機が不純だと思います。
それに他の野生動物が黙っているでしょうか？
Ｑさんは、どんな気がされますか？

■ＱさんからのＡ（答え）

SARSの発祥の地である佛山市にお住まいとのことですが、
佛山市には私も何回か行ったことがございます。
佛山市のある広東省は世界中でも
一番イカモノを食べるところです。
猫でも犬でもセンザンコウでも、
オリの中に入れて生きたのを売っていますし
ローストしたものも店の軒先に掛けて売られています。

SARSの原因がハクビシンだと言われていますが、
ハクビシンを扱っている人たちは免疫がありますから、
「自分たちの周りには病気の人が一人もいないのに
商売あがったりだ。」と文句を言っていますね。
コロナウイルスが鳥や野生動物と何らかの関係があることは
多分間違いないでしょうが、まだはっきりとした結論は出ていません。
でも一度そう言われてしまうと
広東省の人のイカモノ食いも、
しばらくはストップするかもしれません。
少なくともよその土地の人には敬遠されますから、
地元の人には納得できない事情がしばらくは続くでしょう。

SARS関連のニュースを見ておりますと、
いまのところ、日本人と韓国人は一人もかかっていません。
もしかしたら日本人と韓国人は
海藻を食べているからじゃないかと思いついて
そのことを書きましたら、
新聞に邱永漢さんの奇説と書かれました。
私としてもはっきりと断言できないことですが、
専門家の人も頭ごなしに否定しないで
その可能性について研究してくださるといいですね。