第302回
■どっこいさんからのQ(質問):公的資金投入について

邱永漢先生 こんにちは。
いつも新鮮な思いで拝見させていただいています。

大手銀行に公的資金が投入されることに対して
新聞記事に堂々と掲載されてることは不思議なことばかりで
先生の考えをお聞きしたいです。

1.経営に失敗した企業に公的資金を投入することの是非。

2.上記企業の株券が100%減資されないことの意味。

3.国有化される意義。
公務員と民間人。採算とか経営を考えることは
やはり民間人に軍配があがるのではないか。
にもかかわらず、国有化されると
なぜ経営状態が改善されるかのメカニズム。

4.公的資金投入後2年間で再建される根拠。
2年で再建されるのだったらいままでの10年間
なにをしていたのだろう。


■QさんからのA(答え)

銀行をどう処理するかということは
いまの日本の国で1番大きな問題の一つだし、
その処理の仕方に対する批判も多いと思います。
小泉内閣が国営じゃだめだと言って
高速道路から郵便局まで次々と民営に変えようとしているときに、
逆に銀行を国営にしてしまおうというのは
明らかに矛盾した話で、あまり納得できないことですね。

民営でも中小企業にお金を貸さないのに、
国営になったら貸すようになるとは考えられないことだし、
国営になってもうまく行かないようなら
また民営に戻すか、外国資本に売り渡すことになるのでしょうか。

今やっているのは学者先生が自分のよくわからない
実社会のやり方に口を出しているようなものですから、
もうそう長いことはありませんね。
世の中でいままでやってきたことは
理由があって存在していたことですから、
全部否定してかかるより、ほどほどに手を入れて、
いい方向になおすのがいいと思います。


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