第323回
■K.AさんからのQ(質問):元の売買について

邱先生、毎朝パソコンにスイッチを入れて
まず最初にこちらのホームページを見るのが
習慣化しております。毎日、ありがとうございます。

中国の通貨である元について、お聞きしたいと思います。

為替相場の情報を見ても、
元とドルの為替レートが載っていませんが、
元という通貨は、
世界の為替相場の中では流通していないのでしょうか?
成田でも、元を持ち帰ると円には交換してくれませんし、
社会主義国の通貨ということで、
規制があるとは聞いたことはあるのですが、
元の売買というのは、
日本にいる以上は出来ないものなのでしょうか?

また、今後の元の動きについてですが、
かつて、日本の対米貿易黒字が最高潮に達した時、
円はどんどん高くなり、確か70円台まで高騰したかと思います。
たしかいろいろな憶測があったと思いますが、
アメリカが対日貿易赤字を解消するために、円高に誘導したとか。

さて、いまや中国は最大の対米黒字国となりましたが、
かつての日本に対して行ったように、
アメリカは元を高く誘導するということはありえるでしょうか?

もしそうであるならば、元を買うことができれば、
為替でも大きく利益を上げると言うことが、
長期で考えれば可能な気が致しますが、
邱先生はいかが思われますでしょうか?
先生のご意見をお聞かせください。


■QさんからのA(答え)

最近は、アメリカに対する中国の貿易黒字が
年々ものすごい勢いで増えているものですから、
元が強くなっています。
いまの元はドルにくぎづけにした相場ですから
元が安すぎるとアメリカからも日本からも文句を言われております。
そのことは中国の政府も全部わかっていると思います。
ただ、くぎづけにしたままの方が輸出には有利になりますから、
中国としてはいろいろ言われても
なるべく頑張って変えないようにしようというのが
いまの姿勢だと思います。

元で持っていれば、ちょうど昔、ドルを日本に持ってきて
倍になったようなことが起こるかもしれません。
でもいまの日本で元は買えません。
現地に行けば買えますけど、どう運用すればよいか難しいんですね。
中国の株を買えばいいといっても、
外国人が買える中国株は香港ドルか米ドルで買うわけですから
人民元ではありません。
あとは上海や北京の不動産を買うということになります。
不動産はドルで買うんですけど、
買ったものは人民元の評価ですから、
不動産そのものが値上がりしなくても
人民元が高くなれば儲かるということは起こります。

しかし、中国の不動産は、
日本の高度成長期のように
どんどん値上がりするということはないんです。
むしろ株と同じように上がったり下がったりが激しく、
なれない人は不安になります。
私の場合はこわがらずに不動産を買いますが、
そうなるためには、しょっちゅう中国へ行って
現地の事情によく通ずるようになる必要があります。


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