第333回
■ひろさんからのQ(質問):後継ぎ問題

私は現在30歳で、今までどちらかというと大手の
情報通信企業で働いてきました。
私の父親は55歳で、ある運送会社の創業者であり、
今も社長をしています。社員数人のいつ潰れても
おかしくない零細企業です。
私は長男なので、後を継ぐ立場にあるわけですが、
数年前、父親の会社で少しの間働いていましたが、
意見が合わず辞めてしまいました。

父親はもともと貧乏な家に育ち、学歴もなく会社組織での
経験もなく、持ち前の商売魂と人柄と根性とで創業しました。
何度か潰れそうな状態にもなりましたが、
なんとか今まで持ちこたえているというような状態です。
わずかではありますが利益は出ているようです。
父親は外ヅラはいいのですが、管理・統治能力に乏しく、
自分の意見に批判的なものは遠避け、ヨイショする人間
だけを良しとする典型的なワンマンタイプです。
家族や親戚、宗教関係者(父親はある宗教に熱心
なのです)を巻き込み、人間関係が泥沼化しているような
会社です。

私は跡を継ぐ意思がないわけではないのですが、
この父親が、独裁者のように振舞っている間は
ダメだと思っています。
跡を継ぐならば、父親のワンマン体制を潰し、
父親や、父親をヨイショするだけでロクに能力のない
宗教関係者・親戚を追放し、本当に才能のある人だけを
集めて、まともな会社組織を作りたいのです。
そのために色々な計画書を作りまして、
自分としては、もうこれ以上準備することも
思いつかないというところです。
あとは、父親が自分のワンマンさに気づいて、
折れてくるのを待つしかないだろう、というところです。
もし、父親がいつまでも自分のワンマン状態を続ける
気であれば、跡を継ぐことはきっぱりと諦め、
生涯、関わらないつもりです。

このような状態なのですが、こういったことに関して、
邱さんはどのような考えをお持ちでしょうか。
また、私がすべきことは何でしょうか。
父親が折れてきやすいように、自分から何かアクションを
起こした方がいいのでしょうか。

ご意見お聞かせくだされば、幸いです。


■QさんからのA(答え)

自分の親がやっている仕事の後を継ぐかというのは、
いまどこの家でも大問題なんです。
ことに親父が残してくれた仕事は、
将来性がある仕事ならば我慢もできるけれども、
よたよたした商売が多いわけですから、
どこの家でも子供はみな頭を抱えています。
なかでも運送屋のような仕事はものすごい競争ですから、
あとをついでも長続きはしないでしょう。

このところトラックがしょっちゅう事故を起すのも、
さんざん値切られて人手が増やせなくて、
疲れきった運転手が運転しているからです。
お父さんの気持ちを無駄にしないということも大切ですが、
当たらず触らずというのがよろしいんじゃないでしょうか。
どうせ後を継いでもやっていけないことはわかっているのですから。
むしろこの際、自分で仕事を探がして
それこそ丁稚小僧からでもいいから習い覚えて
一人立ちする道を選んだほうがよろしいと思います。


←前回記事へ 2003年7月29日(火) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ