第478回
■スーパーシングルさんからのQ(質問):家を手放さずにすむ方法

10年程前より、Q先生の感性が大好きでファンになり、
ほぼ日時代から引き続き愛読させていただいております。

私は十数年前に子供3人を引き取り離婚し、
今まで周りの人たちに支えられ、
友人からはスーパーシングルマザーという名前まで
いただけるようにやってこられました。
が、ここへ来て私にとって最難関の事態が発生して困っています。
現在私は実家で母と姉と2人の子供(一人は結婚して独立しています)
と生活しております。

その家の事ですが、13年前に父と姉が相続税の事を案じて、
銀行に薦められた「変額保険の相続税対策」の手段を行いました。
もちろん先生もその結末についてはご存知かと思います。
我が家も例外でなく2度の裁判の結果、
この度銀行の責任は認めてもらえず、
かなりの負債を背負う事になりました。
もちろん姉と私が頑張っても返済できる額では無い様で、
姉は家を処分する気持ちを固めているようです。
今週中に弁護士さんと相談して、今後の事を決めるようなのですが、
私は事の始めから一度家を出て行った人間なので、
すべてを姉の判断にまかせてきました。
もちろん何も知らないと言っても
連帯保証人に印を押しているのですから、
私にも責任と言うものがあることは重々承知しております。

ただ母にとってはやはり私と同じ立場ですが、
サラリーマンの父とコツコツ働いて築いた我が家ですので、
私のように簡単に覚悟できるとは思えません。
それに84歳という高齢ですので、
いま自分の家を失い新しい生活を始めるのは
あまりにも負荷がかかりすぎると思っています。
私の希望は何とか母をこの家から見送ってやりたいという事です。

今の私にはそれだけの知恵も経済力も無く、思案しております。
こんな状況の私に先生はどんなお言葉をかけるのだろうかと思い
お便りいたしました。
もっといろいろお話したい事はたくさんあるんですが、
お忙しい中、お読みいただくので概略だけ述べさせていただきました。
私の気持ちがどこまで表現できたのかは疑問ですが、
エネルギーになるお返事をお待ちいたしております。


■QさんからのA(答え)

自分でもどうにもならない難しい問題を私に相談しても、
私にもっといい知恵があるということはございません。

ただ、人間の人生というものは、
いいことばかりでなくて、悪いことが必ず起こります。
悪いことが起こったときは、
奈落の底まで落ちるんじゃないかという恐怖心に襲われます。
そういう時は最悪の状態を想定して、
自分のお母さんのことも含めて
どうしたらいいのかということをお考えになったらいいと思います。

最悪の状態でも何とか生きていけると考えて覚悟を決めると、
実際には奈落の底までは落ちないで、
途中のところでどこか足掛かりになって止まる所があるものです。
今は自分がどうしていいかわからない、誰も助けてくれない、
とお考えになっていると思いますけども、
死なない限りは必ず浮かび上がる時がきます。
但し、浮かび上がるきっかけは
いままで自分が考えていたのと同じ形のものではありません。
まったく思いもかけなかったような別のことがきっかけになって
やれやれ助かったというのが失敗から立ち直る筋道です。
ですから先ず覚悟を決めて下さい。


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