第511回
■OさんからのQ(質問):北海道から旨い物を世界へ

札幌で国交省のコンサルタントをしています。
これから北海道の旨い物を一番旨い加工をして、
世界に発送する仕組みを提案しようかと思っております。
世界の富裕層相手のグルメ頒布で、
量は必要なく付加価値販売を目指すため
生産者と消費者が直結したインターネット販売です。

色々な技術進歩がこの事を可能にしてきています。
不況業種に関わる人達の取り込みも考えられ
面白いビジネスになるのではと考えています。
例えば冷凍すし(これがいけるのです)
鮭の山漬けを焼いたもの(レンジですぐ食べられるようにする)等
アイデアは無尽蔵です。どう思われますか?


■QさんからのA(答え)

いまは過剰生産で物の値段が安くなったり、
外国からもっと安いものが入ってきて、価格競争が起こりますので
商売の難しい世の中になりました。

物を売るには先ず買ってくれる人がいることが一番大切です。
こんな時代でも人はお腹はすきますから
食べ物で商売ができないかと誰でも考えます。
中でも、高齢化社会になると
みんな自分の体のことが気になりますので、
健康食品が魅力のある商品のひとつになります。

あなたも当然そういうことを考えて、
いろいろとプランを建てたのでしょうか。
人間はどうしても自分の身の周りにあることにしか気が付きません。
北海道があまり経済が発展しなかったのは、
そこで取れる産物に土地の人が
あまりに気を取られすぎたからだと私は考えています。
海産物、農作物、石炭、材木といった地場産業にみんなの目が行って
新しい商売を考えませんでした。

いま世界で一番経済が発展しているところは
その土地の特産物を扱う商売をやっているところではありません。
たとえばシリコンバレーを見てもわかるように
新しい商売をそこへ持ってきたら、
それが大きく育ってその土地を潤すことになったのです。

台湾なんかはIT産業と全く関係がなかったのに、
台湾の人がたくさんアメリカに留学に行って、
コンピューターの勉強をしてその知識を持って帰ってきたことが
今日の台湾の一番大きな富になったのです。
したがって北海道の人がお国自慢をするのはよろしいんですけど、
よその人がそれを買ってくれるかどうかということはまた別の問題です。
その辺のところをはよく研究していただきたいと思います。


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