第523回
■HiroさんからのＱ（質問）：中国の損害保険、生命保険会社

先生の著書も含めていつも興味深く拝見させていただいております。
一年ほど前からわずかですが中国株への投資を始めている者です。
巷では2008年のオリンピック、2010年の万博までは
高水準の経済成長が続くなどと言われており、
インフラ関連の銘柄に人気があるようです。
自分としてはその先さらに長期の投資をしたいと思っております。
特にサービス関連の分野で最近話題になっている
損害保険、生命保険会社に興味があるのですが、
中国の方々の考え方（国民性と言ったらオーバーでしょうか？）
について教えていただけないでしょうか。

最後に美容関連で自然美科技という企業があるのですが、
ガイドブックによると台湾資本となっておりますが
オリンピック後両国に軋みが生じた場合
業績に影響はありますでしょうか。
女性にとって美容は永遠のテーマだと思うのですが（笑）、
中国の女性の方々がこのような会社にお金を使うのは
まだまだ先のことでしょうか？
長々となりましたが宜しくご教示下さい。

■ＱさんからのＡ（答え）

最近は中国株に興味を持つ人がうんと増えています。
あなたもその中の一人だと思いますけど、
株の選定をする時に、たとえばいついつオリンピックがある、
いついつ万博があるというのが一応の目標になりますけども、
それだけで株が買われるわけではありません。
オリンピックが北京である、万博が上海である、というのは
間違いではありませんけど、
実は知ったがしまいと言って皆が知ってしまえば、
それで株価の動きはとまってしまうのです。

だからそういう目標のことは忘れて、
中国経済の発達が進んでいく中で
どこへ注目したらいいかという勉強をした方が正しいと思います。
中国の場合に限って言えば、前の方にも答えましたが、
生命保険会社や損害保険会社や銀行は
まだ成長過程にあるとお考えになってよろしいんじゃないでしょうか。

ご指摘の通り、いま中国では美容ブームが起こっていますから
美容院も急速に増えています。また、化粧品会社も増えております。
日本でも言えることですが、経営は個人から見れば大きなものですが、
株を上場している会社から見れば小さな商売であります。
それに較べれば化粧品の方が大きな商売になる可能性があります。
そういう化粧品会社も今のところまだそのスケールに達していません。
おそらくあと５年10年先のことになるでしょう。