第526回
■松本和也さんからのQ(質問):華僑の思想とは

異なる土地で暮らす中国人同士についてお尋ねします。
イタリアはフィレンツェより毎日拝読しております。
こちらは最近では中国人の団体旅行客が非常に増え
中心街ではどの通りを歩いていても、
首から日本製のデジカメやビデオを下げた中国人達を必ず見かけます。
日本人観光客より圧倒的に多くなっているようで、
こんなに豊かになった中国人がいるのかと驚くばかりです。

その一方で以前からこちらに住み着いた中国人も多く、
中華料理店、雑貨屋を営む人、或いは路上で竹細工や漢字で
ヨーロッパ人観光客の名前を書いてみたりと、
たくましく生活している人達もいます。

フィレンツェから電車で30分程離れたプラトという町は
フィレンツェへ通勤する中国人達のベッドタウンとなっています。
これらの異国の地で暮らす中国人は
祖国の目覚しい発展ぶりを知らないはずも無いでしょうし、
羽振りの良い同じ国からの観光客達を見て、
自分達も大陸に戻り仕事を探した方が
生活が楽になるとは考えない物なのでしょうか。
一度国を離れた中国人は大陸に暮らす人達とは
全く違う思想の元生きているのでしょうか。

また、大陸から遊びに来た観光客達は
祖国を離れた同じ中国人達をどのように思っているのでしょうか。
毎日二つの異なる中国人を見ていて不思議に思う事です。


■QさんからのA(答え)

日本人に較べると中国人の方が外国に出稼ぎに行って、
そのままその土地で永住するようになるチャンスが多いと思います。
中国人に国際性があると言うこともできますが、
自分たちの国があまりあてにならないせいもあります。

中国人の特徴としては行った先の言葉は覚えますけど、
生活はその土地の中へなかなか溶け込めず、
中国の風俗習慣をそのまま持ち込んでいくことが多いようです。
中国人がいっぱい集まっているところにはすぐ
チャイナタウンができるのも、
そうした中国人の国民性と関係があります。

最近は中国でも経済的に余裕が出てきて、
海外旅行に行く人がうんと増えましたが、
それに対して早くから海外に出た人たちが
羨ましいと思うことは先ずないでしょうね。
むしろ先に出た人たちを見て
自分たちも国を出るチャンスがないかと考える人が多いと思います。
海外に移り住んだ人たちは
理想を持ってどこかよその国に行った人というよりは、
難を逃れて、あるいはメシの種を求めて外国に行った人たちと
その人たちの子孫です。


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