第616回
■S.S.さんからのQ(質問):上海の文化形成に参入

上海の今後の文化形成、
ソフトビジネスに日本が参入していく際に重要なことは何でしょうか。

<質問の背景>
私は、ここ数年上海に注目し続けており、
今年は具体的にアクションを起こしたいと思っています。
私が上海を訪問しての感想は、
「急速に構築されているハードに対し、ソフトが追いついていない」
ということ。
昔から上海に住む地元上海の人々が外からガシガシと参入してくる
「ハード」をどのように使い、どんな文化が形成されていくか。
新しいネオ上海文化。
その文化を形成するところに、
今や世界が注目する日本のカルチャーやセンスを
上手に融合させて提案し、
アジアの文化を融合をしたソフトビジネスを展開したいと考えています。
その際、どんなことが重要になるのか。
個人的には、
◆中国の方々の思想と文化をよく理解すること。
◆ 中国の「メディア」を上手に活用すること。
(メディアを使って、新しいライフスタイルの提案をしながら、
同時に具体的なプロダクトを商品として提供する…など)
を考えています。


■QさんからのA(答え)

中国ではハードは急速に構築されているけど、
ソフトが追いついていないとおっしゃいますけど、
抽象的な話で何のことだか私にわかりません。
あなたがそう考えていても、
実際にそうなのかどうかも定かではありません。
つまり自分たちにはソフトがあって
相手の国の人にはソフトがないと考えるのもおかしな話です。
向こうは別の基準で物を考えているかも知れないし、
その基準があなたの基準とどっちが優れているかということも、
実際にやってみないとわからないと思います。

中国に日本より遅れて入った新しい社会制度や文明の利器も、
いまものすごい勢いで伸びています。
例えばコンピュータは元々英語圏から始まっているから
英語のわからない人には不利で
インド人の方が日本人よりできると言われています。
一方的にそういうことは言えないと思いますが、
最終的には使う人の数が決定するんじゃないでしょうか。
13億の人がコンピュータを使えば、アメリカ人だって敵わないでしょう。
ですからコンピュータが中国で普及すれば、
これまで思いもかけなかったような新しいソフトが
中国にも生まれてくる筈です。

そういうことについてはご自分でもよく勉強して下さい。
自分たちの方が進んでいると思っているうちに
すぐにも追いこされてしまう可能性があります。
現に中国の歴史は日本のそれよりずっと長いし、
長い歴史の中で築かれた文化はバカにしてはいけません。
遅れたものと考えるよりも、次元の違った文化ですから
そう簡単に優劣の評価はできないと思います。


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