第631回
■ぷよぞうさんからのQ(質問):空き家の山になる?

どうもはじめまして。いつも拝見させていただいております。
現在縁があって中国に駐在しておりますが、
ここ最近の建設ラッシュ、
特にマンションがあちらこちらで競うように建っており
急成長している中国のパワーを身をもって実感することが多々あります。

その一方で中国には独特の戸籍制度があり、
職業や住まいを移す自由がかなり制限されていると聞きます。
今のようなペースでマンションが林立し、住宅の供給が増え続けると
よそからの人々の移動を政府が正式に認めない限り
今建ち続けている住宅が
空き家の山になってしまうような気がしております。
この辺は中国政府としてどう考えているのでしょうか?

貧富の差が激しいと言われる地域から
私が今勤めているような『新区』といわれている地域への移住を
積極的に勧めていこうということなのでしょうか?


■QさんからのA(答え)

中国の不動産の事情が
日本のかつての形とかなり違ったものになるだろうということは
常々言っております。
第一に土地そのものが個人のものではなくて、
国から借りている土地ですから、不動産が値上がりするといっても、
上に建てている物に対する需要がどれだけ増えるかということによって、
上にも行けば下にも行きます。
当分の所はみんなが豊かになった分だけ家に対する需要が増えますので、
不動産の値段は強い方向に動くと見ていいと思うんです。

ただ、ご指摘の通り、地方の人が自由に移動できませんので、
日本で過疎地帯の人がワっと過密地帯に集まって
そこの土地が過疎地帯の10倍になるといったことが起るには
時間がかかるでしょう。
いま地方から沿岸地域の工場にたくさん労働者が集まっていますけど、
そういう人たちはいずれも会社の寮に住んでおります。
工場の中は日本と違って半分が寮で、半分が仕事場であるというような
日本人から見たら珍しい光景が見られます。

都市によっては
ここの不動産を買ってくれれば地方から来るのを許可するとか、
色々な特例や、優遇条件がありますので、
それにしたがって経済特区に行く人や、
新しい開発区に行く人が増えております。
ですから、日本のような極端な形でなくても
大体同じようなことが起きると私は見ています。
但し、時間がかかりますので、
不動産の株を買って明日すぐ値段が倍になるということは
あまり期待しない方がいいと思います。


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