第663回
■みけねこさんからのQ(質問):日本の時とは違うのでは?

Qさん始めまして。
いつも楽しくHP拝見しております。
質問なのですが、
今、書店に行くとたくさんの中国株の雑誌や書籍が並んでいて、
その全てに「日本の高度成長期」と同じことがこれからの中国に起こる、
と書いてあります。

もちろん私も、これから中国は先進国の仲間入りをすべく
高度成長期に入るだろうと思うので、異論はないのですが、
その成長の仕方や特に伸びる産業(業界)は
日本を例に考えると危ないのではないかと思うのです。
私はオイルショック時代の生まれなので、
日本の高度成長期を知りません。
でも当時は、携帯電話もなく、インターネットもなく、
一般的な情報といえば新聞だけだったのでは?
誰もが市場で公平に戦える状態ではなかったのではないでしょうか。
そして、アメリカが完全主導権を握っていた時代と、
米、日、韓、EUと資金の流れこんでくる現在とでは、
「場の空気」が違うのでは?と思います。
当時を知るQさんはこのことをどうお考えか知りたいです。


■QさんからのA(答え)

世の中で起こることは、
昔と同じことが繰り返されるという面もあれば、
昔には考えられなかったような新しいことが起こるということも
当然あります。
ですから、昔と今は違うんだということも言えますけど、
人間が昔より利口になったとはあまり考えられません。
考えることは大体みんな似たり寄ったりなんです。
ですから、前の時代とどこが違うのかということについて
勉強する必要はありますが、同じ愚を繰り返すことも当然あります。

例えば、あなたは携帯電話もなければ、
インターネットもなかった時代とおっしゃいますけども、
携帯電話がなくてもインターネットがなくても、
三度のメシは同じように食べていたんです。
恋愛もしたし、人のお金をだますやつも居たし、
やっていることは大体同じなんです。
飛行機の無かった時代には
当然、世界中を飛び回るということは無かったし、
江戸を離れて何百里がせいぜいでした。
お金の動きも、人の動きも、品物の動きもそうでした。
でも、人間を支配する心理は大体同じでしょう。
商売のやり方も同じで、損する商売をやらないことにおいては、
昔も今も同じです。
損をして借金が払えなくなったら、夜逃げするのも同じです。

ですから、そんなに変わりはないとお考えになっていいと思います。
昔と同じような判断をすると間違えますよというようなことは、
私が書いた本の中にもありますが、
まあ60%か70%くらいは同じだと思って下さい。
違いばかり強調すると却って間違える心配もあります。


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